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売れないクルマを売るための特効薬!? 最近車名が「クロス」だらけなワケ (2/2ページ)

売れないクルマを売るための特効薬!? 最近車名が「クロス」だらけなワケ

この記事をまとめると

■最近「クロス」や「クロスオーバー」と名付けられる車名が多い

■「クロスオーバー」という単語は元々音楽の世界で使われていた用語と言われる

■昔はスポーツモデルが人気だったので今と同じ感覚で「GT」を名乗るクルマが多かった

最近耳にする「クロス」とつくクルマは何が「クロス」なのか

 最近は車名に「クロス」の付く車種が増えた。

 いずれもSUV風で、「クロス」はクロスオーバーの略称だ。さまざまな価値観が交錯することで、1970年代のクロスオーバーといえば、音楽のカテゴリーを示す言葉だった。ジャズとロックを交錯させたのがクロスオーバーで、のちにフュージョンという呼称に変わっている。

 クロスオーバーは交錯という意味だから、定義は曖昧だ。既存の乗用車をベースに、フロントマスクやフェンダーを少し野性的にカッコ良く変更して大径タイヤを履かせると「クロスオーバー」になる。「クロスオーバー」をそのまま車名に使う車種には、クラウンクロスオーバー、ノートオーテッククロスオーバー、フレアクロスオーバー、ミニクロスオーバー、生産を終えたスカイラインクロスオーバーなどがある。

「クロス」はさらに多く、カローラクロス、ヤリスクロス、クロストレック、クロスビー、エクリプスクロス、eKクロス、eKクロススペース、フィットやフリードのクロスター、タントのファンクロスという具合に膨大だ。

 つまり、「クロス」を付けると、なんとなく最先端のカテゴリーに属する車種のように思えてくる。

 こういう例はグレード名については古くから見られ、1960年代には豪華指向のデラックス、1960年代から1980年代にはスポーツ指向のGTが流行して、今でも使われている。クロスもGTも、車種やグレードの雰囲気をイメージさせやすい。

 メルセデス・ベンツやBMWなどの欧州車は、昔から車種をSクラス、3シリーズという具合に数字などで表記してきた。クロスは使われにくいが、BMWのSUVは、X3とかX5などXシリーズとしている。このXは、SUVを示すクロスだ。

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