
この記事をまとめると
■動きが素直でコストも抑えられるクルマが運転上達には理想的だ
■86/BRZやZC32Sスイフトスポーツなどが練習に最適
■ロードスターならNC型が高評価、実用性も考慮して自分だけの1台を選ぼう
クルマならなんでもいい……というわけでもない
運転の腕を磨くには、やはり適したクルマがある。それはまずクルマの動きが素直であること。ランニングコストが安いこと。走りに再現性があること。最低限のエンジンパワーがあること。こういった要素が挙げられる。
動きが素直というのは、たいていのクルマは大丈夫であるが、ミッドシップのクルマや4WDなどで動きにクセが強いクルマもある。そういったクルマではなく、できるだけシンプルな動きのクルマが望ましい。基礎を学ぶには大切な要素だ。
次にランニングコスト。たとえばフェアレディZ(Z33)などは上記の条件には当てはまるが、タイヤサイズが大きくランニングコストが高い。その点でガンガン走ることが難しく、よほど予算がある人以外にはオススメできないのだ。
そして再現性の高さ。こちらは走っているとすぐにブレーキの利きが甘くなったり、ミッションの入りが渋くなったりといったトラブルで、旧車や輸入車に多い。再現性が低いと運転を変えていっても、クルマが変わっていってしまって参考にならなくなってしまう。
最後に、最低限のパワーがあること。軽自動車に多いが、あまりにもパワーが低いとアクセル操作もラフになりがちだし、エンジンパワーに起因したアンダーステアやオーバーステアも起きにくい。いざ、パワーのあるクルマに乗ったときに対応できなくなってしまうので、NAエンジンなら1.6リッターくらいのパワーはほしいところ。
その要素からいくと、やはりオススメの筆頭は86/BRZ(ZN6/ZC6)。当たり前すぎて解説するのも躊躇するが、2リッターのエンジンパワーはそこそこ。ミッションはやや弱めだが、まともなオイルを入れて丁寧な操作をしていればとりあえず普通には使える。パーツも豊富で、サーキットからラリーなどまでさまざまなステージを狙った練習も可能。
FRレイアウトなのでアクセルオンでテールスライドさせてカウンターステアの練習もできるし、発展してドリフトも楽しめるポテンシャルがある。