
この記事をまとめると
■トヨタ・カローラクロスが新デザインを採用して都会的イメージが際立つ外観に進化した
■足まわりの強化や吸音材の追加によって快適性と静粛性も大幅に向上した
■充実した高級装備で上質さを追求して幅広いユーザーの要望に対応した
コストも徹底追求した改良点とは
売れ行き好調なカローラクロスが2025年モデルでかなり進化した。もっとも目を引くのはエクステリアだが、じつはシャシー系もかなりの変更が施されている。その違いをひとつひとつ見ていくことにしよう。 エクステリアはアーバンプレミアムを狙ったデザインを展開。フロントグリルには上下方向のグラデーションで光るセンターランプを新たに与えたことで、これまでのアクティブな路線からやや変化したことが伺える。トップグレードのZでは前後フルLED化した灯火類がかなりシャープな印象だ。
この変更で、かつてあったシーケンシャルウインカーは廃止となった。じつはこれまでフロントに片側4個使っていたウインカーのLEDを片側2個に減らしたことがその理由。代わりにリヤに片側2個のLEDを使うことで、制御ユニットを増やすことなく改良を行ったとのこと。
コストを考えつつ、もっといいクルマが出来ないかと模索した結果がそこにある。これぞ良品廉価を大切にするカローラシリーズらしい一面だ。
注目なのは、日本初となるシグナルロードプロジェクションを搭載したことだ。これは夜間の見通しの悪い交差点などで、路上にオレンジのシェブロン形状を照射することを可能としたもの。
その様子を外から歩行者として見てみたが、クルマが見えない死角にコチラがいたとしても、路面がオレンジに光り出すことで、クルマが近づいて来ることが直感的に理解できるところが素晴らしい仕上がりだと感じた。
シャシーは、サスペンション締結剛性向上がポイントのひとつ。フロントロアアーム、トレーリングアーム、スタビライザーリンクのボディとの締結トルクは、それぞれ3%、11%、5%引き上げられている。
これは生産工場が愛知県の高岡工場から岩手県の岩手工場に移管されたことがきっかけとなり、工場側からも何かできないものかと提案があって引き上げることに成功したものなのだそう。GRモデルのようにボルト変更などは行なっていないが、コストをかけずによくしようとしたところがこれまたカローラらしい。