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モータースポーツの原点といえば「レーシングカート」! いまGRがカートを手がけるワケ (1/2ページ)

モータースポーツの原点といえば「レーシングカート」! いまGRがカートを手がけるワケ

この記事をまとめると

■TOYOTA GAZOO Racingが新たな試みとして「GRカート」を発表した

■GRカートはコストを抑えて小学生から大人まで乗ることが可能だ

■モータースポーツの裾野の人口を増やすためにGRカートは開発された

TGRが作るこれまでになかったカート

 2025年のSUPER耐久富士24時間レースの会場でTGRの新たな試みとして発表されたのが「GRカート」だ。カート入門者向けにTGRが新たに開発しているこのカートは、これまでのカートとは違ったアプローチも見られる。改めてGRカートとは何なのか? そしてTGRがこのカートを必要とする理由を考えてみた。

 初心者向けとされているGRカートは、まだ開発段階なので詳細なスペックなどは明らかになっていないが、「取っつきやすい」と感じるさまざまな工夫がほどこされている。まず、価格だ。明らかになっていないとはいえ、現在主流となっているヨーロッパ製カートの4分の1程度の価格を目指しているそうだ。

 カートはエンジンとフレームが別なことがほとんどだが、このGRカートに搭載されているエンジンはカーボンニュートラル燃料対応のガソリン使用から開発がスタートしているとのこと。エンジンもセットでの販売となれば、「何から揃えていいかわからない」という心理的なハードルの高さが軽減されることだろう。なお、コストに関してはクロモリなどが使用されていたこれまでのカートと違い、価格を考えた素材選択とロボットによる自動溶接でコストを削減しているそうだ。

 また、コストという意味では、小学生から大人まで乗ることが可能なのが大きなポイント。ポジション調整機構が採用されていて、これを実現しているのだが、カートは基本的に子ども用と大人用に分かれているのが基本であった。そのため、レーシングドライバーを目指す子どもたちは、成長するとともに参戦するカテゴリーを変え、使用するカートも買い替えてきた。しかし、大人から子どもまで楽しめるGRカートはその必要がない。また、親子で楽しむこともできるのだ。

 親子で楽しめるという面では、子どもが自分で整備に取り組めるようにGRカート専用工具の開発も検討されているとのこと。ドライビングだけでなく、クルマの構造も学べるような配慮がされているのだ。

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