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コンビ結成10年目の大ベテランが唯一無二のマシンで魅せる貫禄の走り! 「61号車 R&D SPORT」【SUPER GT 2025 GT300クラス オールチームラインアップ】

コンビ結成10年目の大ベテランが唯一無二のマシンで魅せる貫禄の走り! 「61号車 R&D SPORT」【SUPER GT 2025 GT300クラス オールチームラインアップ】

1台しかないオリジナルマシンを駆るベテランコンビ

 GT300クラスで唯一スバルBRZを走らせるこのチームは、スバル/STIが車体開発を担い、R&D SPORTが運営を担当する体制。熱狂的なファンを多く抱えるチームとしても知られる。

 2021年には悲願のシリーズチャンピオンを獲得。翌年もタイトル争いに絡むなど、ここ数年はGT300の中心的存在であったが、昨年は相次ぐトラブルにも苦しめられ低迷した。

 4年ぶりに車体を新調し、心機一転迎えた今シーズンだったが、第2戦富士ではトップ走行中の最終ラップにオイル系トラブルからまさかのエンジンブロー。第4戦富士スプリントのレース2でもドライブシャフトのトラブルからストップするなど、ショッキングなシーンが続いた。ただ、第2戦での快走、第5戦鈴鹿でのポールポジション&2位表彰台からも、往時のポテンシャルを取り戻しているのは確かと言える。

 ドライバーを務めるのは、かつてトヨタの育成ドライバーとしてGT500クラスに参戦した経験もある井口卓人と、GT300のポールポジション獲得回数最多記録を持つ“最速男”、山内英輝。2015年から続く、GT300屈指の名コンビだ。若々しい見た目であるため忘れてしまいがちだが、ふたりはともに今年で37歳。すっかりベテランの域に入った。

 井口も山内も、ファンやメディアに対しても丁寧な対応をすることに定評があるが、STIの小澤総監督によると、そんな彼らにも“尖っていた”時代があったとか……?

「ふたりとも、昔のイメージとはずいぶん変わりましたよ。井口も昔GT500に乗っていた頃はやんちゃ放題だったし……山内もずっと尖った存在で、ファンサービスが嫌いでしたからね(苦笑)。でもいまではファンに対する愛情・愛着も強くなって、ファンサービスも積極的にやっていますし、ファンに対して伝えたいことを一生懸命に話すようになりました。そういう意味では、ずいぶん変わりましたね」

 GT300規程に沿って作られたBRZは、GT3車両のような量産レーシングカーではなく、apr製のGRスープラ GTのように他チームへの供給もしていないため、まさに“一点モノ”。細部までこだわって作られているのだという。小澤総監督はこう語る。

「メカさんが自宅で持っている3Dプリンタでパーツを作ってきたりしていますし、みんなの思い入れがすごく詰まったクルマです。クルマへの愛着は半端じゃないです」

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