
次世代に向けて舵を切ったBMWの新ラインアップ
ジャパンモビリティショー2025においてBMWは、新型モデル「M2 CS」を筆頭に、初の水素燃料電池車両「iX5ハイドロジェン」、新たな電動モビリティのビジョンとなるノイエクラッセ「iX3」など、多彩なラインアップを展示している。
初日に行われたプレスカンファレンスでは、前述の3車種に加えMINIポール・スミス・エディションのプレゼンテーションが行われ、ポール・スミスご本人が登場するなど会場を大いに沸かせたのだった。
カンファレンスのなかではさまざまなテクニカルトピックや革新的デザインが語られたものの、注目したいのは「2028年には40車種の新形モデルがラインアップする」という驚きのニュース。
とはいえ、考えてみればBMWはガソリン、およびディーゼルエンジンに加えてEV、そしてFCEV(フューエルセルEV=水素燃料電池車両)と4種もの動力源を用意しているのだ。セグメントやボディサイズを加味すれば、決して法外なスケールとはいえないだろう。
だが、ラインアップすべてにBMWが標榜するドライビングプレジャー、プレミアムな体験、さらにはゼロエミッションといったファクトを積み重ねるのは容易なことではあるまい。もっとも、BMWは今回のショーでそれが夢物語ではないことを確信させてくれる。とりわけ、新世代の水素燃料電池車両「iX5ハイドロジェン」に込められた技術的な挑戦や、その仕上がりを見れば明らかだ。
そもそも、BMWは1979年には水素エンジンの研究プロジェクトをスタートさせており、世界を見まわしてもトップランナーと呼んでも過言ではない。2013年にはトヨタとのパートナーシップを結び、互いのテクノロジーを磨き上げてきた経緯もある。つまり、iX5ハイドロジェンにはゼロエミッションに関するアドバンテージの数々が注ぎ込まれているのである。
