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プロフィアのFCEVにデュトロのEV! 日野は水素にも電気にも本気だった【ジャパンモビリティショー2025】 (1/2ページ)

プロフィアのFCEVにデュトロのEV! 日野は水素にも電気にも本気だった【ジャパンモビリティショー2025】

この記事をまとめると

■ジャパンモビリティショー2025で日野自動車が多数のトラックやバスを初披露した

■燃料電池型の「FCV」とバッテリー式電気自動車の「EV」による今後の方向性を示した

■「マルチパスウェイ」とは需要や事情に合わせて複数の動力源を並行して提供することだ

商用トラックでも期待されている動力源の水素と電気

 東京ビッグサイトで開催された乗りものの祭典、ジャパンモビリティショー2025。そして、ニュースやメディアなどで「2024年問題」を中心に取り上げられ、以前より世間への認知が進んできている物流業界。その影響もあるのか、乗用車に負けず劣らず注目されていたのは日野のブースだ。

 近年、商用向けに小型BEVトラックの普及が進んでいるものの、一充電航続距離や充電に必要な時間など、解決すべき課題もあるので、大型トラックへの採用がなかなか進まないのが現状だ。この現状を鑑みて、日野自動車は、カーボンニュートラル実現に向けてそれぞれの地域や顧客のニーズに合わせた複数の動力源を同時並行で提供するという。

 プレスカンファレンスに登壇した日野自動車の小木曽聡社長は、複数のコンセプトカーや市販予定のトラックを前に、これからの日野自動車について以下のように語った。

「性能や技術だけでなくお客さまのビジネスを支えて社会課題を解決する『誠実なモノづくり』の結晶こそが『良い商用車』であり、その提供のために『安全性・耐久性・信頼性』という日野の強みを軸にしていきます。また、日野の使命は『お客さまの稼働を止めない』ことであり、点検・整備・部品供給など、日野グループ全体の総合力でトータルサポート体制を整備し、『やっぱり日野だな』と思われるブランドを目指します」

「物流2024年問題への対応としては、ICTサービス「日野コネクト」を活用してトラックの位置情報で入退場管理を自動化し、荷待ち・荷役時間を可視化して効率化を推進します。また、高齢化・人手不足地域での新しい地域交通を支援し、また自治体や交通事業者と連携して「公共ライドシェア」を展開していきます」

 以上のように小木曽聡社長は、社会や物流業界に対する具体的な姿勢や対策といった、日野自動車が目指す今後のビジョンを提示した。それでは、今回日野ブースにて展示されていたコンセプトカーや市販予定モデルをみていこう。

●ポンチョ ドット(コンセプトカー・初展示)

 全体的に丸みを帯びた形状からやさしく親しみやすい印象を受ける、地域の移動に高い自由度と柔軟性をもたらす「ポンチョ ドット」というマルチパーパスモビリティを初展示。物流のラストワンマイルの現場などを中心に活躍している小型BEVトラック「デュトロ Z EV」がベースとなっている。

 コンパクトな車格で運転がしやすく、人や荷物も一緒に運ぶことが可能なので、生活に必要な買い物や送迎に加え、運送業務などの幅広い用途で柔軟に使用できるのが特徴だ。地域によって課題となっている、公共交通機関の補助的な運用を通じて、社会貢献することが期待されている。また、搭載された自動運転先進技術による安全な運行で、人々の暮らしを支える新たな可能性をもつ次世代モビリティだ。

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