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水素ステーションが少ないならカートリッジ化しちゃえ! 夢かと思ったらじつは超現実的な豊田合成の水素カートリッジ (1/2ページ)

水素ステーションが少ないならカートリッジ化しちゃえ! 夢かと思ったらじつは超現実的な豊田合成の水素カートリッジ

この記事をまとめると

■豊田合成はカートリッジ化によるもち運べる水素を提案

■約10kmほどの追加走行を可能にする200gの水素を収納する軽量タンクを実現

■水素カートリッジはFCEVだけでなく小型スクーターなどにも展開可能だ

水素カートリッジは普及が望まれるFCEVの秘密兵器となるか

 EVや水素燃料車など、これからの自動車界隈の脱炭素時代を切り開いていくソリューションは多種あって、それぞれ研究開発が進んでいますが、そのなかで市販車へでの実現が望まれているひとつがFCV(燃料電池車)でしょう。

 ここでは、燃料電池車を実現させる技術を積極的に研究開発している「豊田合成」の最新トピックに注目して紹介していきます。

水素がもち運べるようになるとモビリティライフが広がる

 豊田合成は1949年に創業したトヨタグループの一員で、トヨタ系の車両に使われる製品を中心とする、ゴムや樹脂の製造メーカーです。その豊田合成が今年の秋に開催されたジャパンモビリティショー2025で行っていた展示に注目して今後の変化を想像してみましょう。

 今回の豊田合成のブースの展示の目玉は“水素“でした。水素は次世代のモビリティを活性化させるクリーンな燃料として、早期の普及が期待されている燃料です。

 トヨタでは2014年に燃料電池車(FCEV)の「MIRAI」を市販化するなど、本腰を据えて取り組んでいます。ちなみに最近では「カローラH2コンセプト」として、水素を燃料とする内燃機関を搭載した車両を開発してスーパー耐久シリーズなどで走行実証を行っています。

 トヨタのグループ企業である豊田合成は、得意とする樹脂のノウハウなどを活用して、トヨタとともに水素を使ったモビリティの開発を進めているそうで、今回の展示ではその活用例の提案を、最前列で行なっていました。

 そのテーマは「水素のカートリッジ化」です。現状では水素燃料の補給は専用のステーションで行っていますが、まだ水素燃料の需要が多くないためその数は限られます。カートリッジ化を行えば、その車両で補給に行かなくても燃料を確保することができるようになり、活用の幅も広がります。

 また、今回の展示でも提案を行っていましたが、カートリッジを使って走るスクーターのような小型モビリティにその活用を広げれば、クルマから先の行動範囲にも、水素というクリーンなエネルギーが使えるようになります。

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