
この記事をまとめると
■中古車が高騰するなかでもまだまだ安く走りを楽しめるモデルは存在する
■軽量で優れた走りと改造パーツなどの拡張性を両立している車種が狙い目だ
■整備や流用を楽しめる人向けのベース車としての選択肢となる
工夫次第で「遊べるクルマ」はまだ残っている
中古車も最近は比較的高値安定の状況が続いており、趣味性の高いスポーツモデルなどは安価に楽しむことが難しくなってきているのはご存じの方も多いはず。
しかしそれでも安価では走りもイジリも楽しみたいという人に向けて、車両本体価格30万円程度の予算で狙うこともできるモデルをいくつかピックアップしてご紹介したい。ただし、あくまでベース車。自身で中古パーツの手配や軽い整備などができる人向けの車種であることがほとんどな点はご留意いただきたい。
マツダ・デミオ(3代目)
現在はMAZDA2として販売されているが、過去にはデミオという名前でマツダの屋台骨を支えるコンパクトカーとして知られていた。そのため、MAZDA2は初代デミオから数えると4代目ということになるのだが、安価で狙えるのは先代の3代目モデル。
このモデルは2代目よりもコンパクトかつ軽量に作られており、キビキビとした走りが楽しめるし、モータースポーツベース車としても選ばれていたので、比較的パーツは豊富。もっともスポーティなのはスポルトだが、主な変更点は内外装なので、普通の1.5リッターや1.3リッターのMTモデルが狙い目だ。
スズキ・スイフト(2~3代目)
スイフトのホットモデルといえばスイフトスポーツであるが、低価格で狙おうとするとかなりの過走行モデルが中心となってしまうので、比較的状態のいいものを狙いたいのであれば、非スポーツの標準モデルがオススメだ。
エンジンは1.2~1.3リッターと非力になってしまうが、もともとシャシー性能の高いモデルだけにハンドリングのよさは標準モデルでも侮れない。スポーツの純正部品の流用などを行えば、安価でアップデートも可能というのも嬉しいところだ。
日産マーチ(3代目)
初代からホットモデルが用意され続けてきた日産のコンパクトカーであるマーチ。残念ながら現在は国内ラインアップから消滅してしまったが、未だに街なかで見かけることもあるモデルだ。ただ、NISMOや12SRは当然のように高額であるので、狙い目は通常モデルにもMTが設定されていた3代目。
もともとマーチカップ車両のベースも通常の1.2リッターモデルであったのでポテンシャルは十分だし、年輩のユーザーが普通に乗ってきた個体が中心なので、消耗が少ないのもベースとしては最適といえるのだ。
スズキ・アルト/ダイハツ・ミラ
いまやワンメイクレースも開催されるほどの人気となっているのが軽自動車をベースとしたもので、とくに安価で軽量かつ全高の低めなアルトやミラのバン(商用モデル)が中心となっている。これらの中古車は普通にビジネスで使われていた個体も多く、走行距離が伸びているものや小傷の多いものは安価で狙うことができるのだ。
ただレースが開催されていることからも部品は意外にも豊富で、軽自動車は同メーカーであればメカニズム面で共有しているパーツも多いので、活用すれば仕上げるのも安価で収めることも夢ではない。
一方、すでにしっかり仕上がっている車両についてはそのぶん高値であることがほとんどなので、ベース車からコツコツ仕上げたい人向けとなるだろう。
