
この記事をまとめると
■スバルがSTIコンプリートカーの「WRX STI Sport#」を発表した
■回転系パーツの重量公差を管理したバランスドエンジンに6速MTを組み合わせる
■価格は610万5000円となり期間限定抽選申し込みの600台限定となる
限定モデルとしてWRXに待望のMTが復活
2026年4月9日、スバルのモータースポーツを担うSTI(スバルテクニカインターナショナル)は、WRXをベースとするコンプリートカー「WRX STI Sport#」の発売を発表した。しかもこのモデル、600台限定かつ6速MT専用モデルという硬派な1台なのである。
しかもこのクルマは単なる「MT仕様」ではない。STIの名を冠したコンプリートカーとして、細部まで徹底的に作り込まれているのもポイントとなっている。
まず注目すべきはエンジン。搭載されるのは2.4リッター水平対向4気筒ターボ「FA24」だが、WRX STI Sport#では、ピストンやコンロッド、クランクシャフトといった回転系パーツの重量公差を徹底的に管理。さらにクラッチカバーやフライホイールも含めてバランス取りが行われたバランスドエンジン仕様となっている。
これにより、スペック上は275馬力と標準モデルと変わらないが、その吹け上がりの滑らかさや振動の少なさといったフィーリングが大幅に向上しているという。数字には現れない領域に手を入れているあたりが、いかにもSTIらしい。
そして、このエンジンと組み合わされるのが6速MT。現行WRXの日本仕様としては初採用となる組み合わせで、シンメトリカルAWDとともに操る楽しさを徹底的に追求している。
足まわりも抜かりはない。ZF製専用電子制御ダンパーをはじめ、STI製のフレキシブルドロースティフナーやタワーバーを装備し、しなやかさと剛性感を高次元で両立。さらにフロントブレーキにはブレンボ製の6ポットキャリパーを採用し、制動力とコントロール性を強化している。
タイヤは245/35R19のブリヂストン・ポテンザS007を装着。サーキットも視野に入れた本気仕様で、見た目こそ派手ではないが、その中身は完全に走りに振り切った1台となっている。
インテリアにもこだわりが光る。RECARO製フロントシートにはウルトラスエードを採用し、ブラック基調にイエローのアクセントを効かせたスポーティな仕立て。本革巻きのシフトノブやハンドブレーキレバーなど、ドライバーが触れる部分へのこだわりにも抜かりはない。
ここまで徹底した仕様であるためか、販売台数はわずか600台。しかも2026年4月9日から5月17日までの期間で抽選申し込みという形式が取られる。価格は610万5000円と決して安くはないが、この内容と希少性を考えれば納得という声も多いことだろう。
いまやクルマは効率や快適性を重視する方向へと進んでいる。そんな時代にあえてのMT。しかも走行フィーリングを徹底的に磨き上げたコンプリートカーを送り出してきたスバルの姿勢には敬意を評したい。
期間限定抽選申し込みの600台でMTのみ。抽選の倍率はかなり高くなることが予想されるが、迷っている時間は長くない。気になる方はひとまずエントリーしておくことをおすすめしたい。
