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これでこそBMW M3でしょ! BMWが最後に出す「4WDをFR化」して「MT」で「パワーダウン」した操る楽しさしかない「ハンドシャルター」

これでこそBMW M3でしょ! BMWが最後に出す「4WDをFR化」して「MT」で「パワーダウン」した操る楽しさしかない「ハンドシャルター」

この記事をまとめると

BMW M3 CSにFR・MT仕様「ハンドシャルター」が登場

■6速MTの採用に合わせて出力を抑えFR化し操る楽しさを追求

■数字より体験を重視したMの意思表示といえる

BMWが最後に選んだ「手で操る歓び」

 次期BMW M3を予感させる「Mコンセプト ノイエ・クラッセ」が世を騒がせている。電動化とハイテク技術のオンパレードによって、新世代のパフォーマンスを予感させる同モデルに期待が高まっているが、一方でその真逆のようなモデルも発表された。

 その名は「M3 CS ハンドシャルター」。現行M3をベースに、北米のみで販売される特別仕様車である。そのスペックシートを一瞥すれば、首を傾げてしまうかもしれない。標準のM3 CSが542馬力のパワーユニットに8速ATと4WDの組み合わせで0-100km/h加速3.4秒という怪物である一方、新たに発表されハンドシャルターは、同じエンジンながら出力を473馬力に抑え、駆動方式はFRに変更。0-100km/h加速は4秒超というのだから、数字だけをみれば退化にしか見えない。

 しかしBMWはこれを「ドライバーが最大限に関与できるよう作られた」モデルと説明する。それはモデル名に付随する、ドイツ語で「手動変速」の意である「ハンドシャルター」のとおり、6速MTを搭載すると聞けば納得がいくだろう。本来M3 CSには存在しないMTを得た代償として、その許容トルクに合わせて出力を抑えたのだ。そしてさらに4WDの恩恵を捨て、後輪のみで走ることを選んだ。「タイムよりも、自分の手と足でコントロールしている感覚を最優先にする」というメッセージといえよう。

 ダイエットのメニューはM3 CSと同様で、鍛造アルミホイール、チタン製マフラー、CFRP製パネル、カーボンシートなどを装備。オプションのカーボンセラミックブレーキまで装着すれば、通常のG80型M3より34kg軽量となる。

 シャシーには専用セッティングが施され、EPS(電動パワーステアリング)ユニットも再チューニング。M4 CSLのショックアブソーバーも装備されるほか、スプリングと新しいリヤアクスルリンクによって車高は6mmダウンする。さらに鋭いハンドリングを望むなら、オプションのMフロントストラットブレースも追加できる。

 とはいえこの仕様のもっとも重要な要素は、6速MTと後輪駆動の採用に尽きる。通常のM3 CSが速さを追求して採用した8速ATとxDrive 4WDシステムを放り捨てたことだろう。M3 CSは確かに全天候型の圧倒的な速さをもつが、FRの挙動、リヤを流しながらカウンターを当てる感覚は、MTのシフトチェンジと組み合わさってこそドライバーズカーの醍醐味が完成するといえる。

 M3 CS ハンドシャルターを作ることにしたBMWの判断は、現行M3の有終の美を飾るモデルにおいて、数字より体験を優先するという意思表明にほかならない。一説には1000馬力とも囁かれ、当然のように4WDで自動変速、いや変速機がそもそも備わらない新型M3とは対照的なモデルとなっていることは、偶然ではないだろう。

 価格は10万7100ドル(邦貨換算約1705万円)からで、7月に販売が開始され、秋には最初の納車が始まる予定だ。日本・欧州など、北米以外の地域で販売される予定はない。

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