
この記事をまとめると
■モータースポーツにおいてヘルメットは必需品だ
■レーシングドライバーたちは何らかのこだわりをもってヘルメットをデザインしている
■アーティストなどとコラボしてより個性的なヘルメットに仕上げるドライバーもいる
個性が色濃く反映されるヘルメットの世界
どんなカテゴリーにせよ、モータースポーツでは頭部を保護するヘルメットが必需品だが、スーパーGTで活躍するトップドライバーたちは、そもそもヘルメットをいくつぐらいもっているのだろうか? スーパーGTに参戦しているプロドライバーのなかには、スーパーフォーミュラやスーパー耐久にも参戦しているドライバーも多いが、それぞれヘルメットは違うのか? デザインにこだわりがあるのか?……。
というわけで、8月22〜23日、スーパーGT第5戦「鈴鹿GT300KM RACE」が開催されている鈴鹿サーキットで、数名のドライバーを直撃。プロドライバーのヘルメット事情をチェックした。
まず、「父もレースをやっていたんですけど、アイルトン・セナに憧れていたこともあって黄色のカラーリングをベースにイニシャルをモチーフにデザインしていました。僕もそれを受け継ぐような形でヘルメットをデザイン。基本的にカート時代からベースのデザインは同じで、スポンサーの変更に合わせて細かい部分を変えています」とコンセプトを語るのが、R&D SPORTの61号車「SUBARU BRZ & R&D SPORT」でGT300クラスに参戦している山内英輝選手だ。
山内選手はスーパーGTに加えてスーパー耐久にも参戦しているが、「基本的にスーパーGTとスーパー耐久は別のヘルメットを使用していますが、デザイン的にはほとんど変わっていません」とのこと。
さらにヘルメット作成のサイクルについては「以前は、シーズンごとに新しく作っていたんですけど、最近はレギュレーションでカーボン製ヘルメットの装着が義務付けられるようになりましたからね。カーボン製のヘルメットは高いので、なかなか作れません」と山内選手は説明する。
ちなみにカーボン製ヘルメットはメーカーやモデルによって異なるが、主流モデルの販売価格は80万円前後で、中古のクルマが買える値段だ。
また、山内選手のチームメイトとしてスーパーGTおよびスーパー耐久で活躍する井口卓人選手も「ベースのラインはイニシャルの“T”をモチーフにしていて、そこは変わらないんですけど、なかの柄は気分によって“和柄を入れてみよう”といった感じで、ちょこちょこ変わっています。スーパー耐久はスーパーGTで使っていた前のヘルメットを使っているので、基本的なコンセプトは変わりません」とのことで、やはりヘルメットに対してこだわりのポイントがあるようだ。
一方、Team HRC ARTA MUGENの8号車「ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT」でGT500クラスに参戦するほか、スーパーフォーミュラでも活躍する太田格之進選手は「スーパーGTはあまり変えてないんですけど、スーパーフォーミュラを含めて年間4つぐらいは作っています。スーパーGTとスーパーフォーミュラは別のヘルメットですが、スーパーフォーミュラはお客さんから見てもらえるので、よりこだわっています。過去にはアーティストとコラボしたりしていて、選手全体で見ても、わりとヘルメットに凝っているほうだと思います」とのこと。
さらに太田選手は「ベースのデザインはそこまで変えないんですけど、色合いやペイントの技法で違いを出しています。それぞれに意味合いがあって、気もちが乗るようなヘルメットを作るように心がけています」と付け加える。
「ベースのラインは変えないんですけど、いままで組んでなかったアーティストと一緒に、スクラップ&ビルド的なやり方でデザインすることもあります。そのときは、気もち的にマイナーチェンジなんですけど、完成したものをみるとかなり色合いとか変わって別物に見える……ということを意識していますね」とのことで、太田選手はヘルメット制作においてもチャレンジな姿勢を心がけているのである。
このようにモータースポーツの必需品、ヘルメットはプロドライバーにとっても欠かすことのできないアイテムで、自身のアイコンのように、こだわりあるデザインが採用されている。
