
この記事をまとめると
■ロードスターが騒音規制対応に向けた一部改良を実施
■パワステや足まわりやエンジン制御などにも手が加えられた
■スポーティグレード「PS」を新設定
騒音規制対応を軸に各部をアップデート
マイナーチェンジが施されたロードスターに、伊豆スカイラインで試乗することができた。
ロードスターといえば、2024年1月に大幅改良モデルを投入したばかりだが、このときはサイバーセキュリティに対する国際法規への適合がメインテーマだった。
対して今回は、車外騒音規制「フェーズ3」への適合が課題。そしてマツダは前回同様、ただでは転ばなかった。この規制対応をきっかけに、新たな“タマ”を何発も込めてきたのだ。
その目玉となるのが、6月末に発表・発売された「PS」グレードだ。
“PS”に込めた意味は極めてシンプルで、「ピュアスポーツ」。その内容を端的に表現すれば、「豪華装備を省いたRS」グレードだということができる。よって足まわりの仕様はRSと同様となる。
その装備はビルシュタインダンパーを核とした専用の足まわりと、RSではオプション扱いとなるRAYS製鍛造ホイール、ブレンボ製のフロントキャリパーが標準装備に。代わりにレカロシートとBOSEサウンドシステムは非装着とし、366.3万円の価格を実現した。
これはブレンボなしの「RS」(374万円)より、7.7万円安い設定だ。そしてブレンボを装着すると、その差は、さらに33万円へと広がる(すべて税込み)。まさにロードスターPSは、走りに特化したモデルだといえるだろう。
そんなPSグレードが狙うステージは、あくまで「街なかからワインディングまで」。開発陣いわく、「サーキットは想定外」だという。しかし筆者はその走りに、サーキットでも通用する懐の深さを感じた。
そのチューニングとしては、スプリングレートを従来の「RS」より高めに設定した。数値は非公開だがその剛性レベルは、「パーティーレース」のベース車輌である「NR-A」と、限定車である「MSpR(マツダ スピリット レーシング・ロードスター)」の中間だ。
対してダンパー側は縮み側の減衰力を緩めることで、ガス圧も弱めることができた。総じて運動性能のレベルを落とさずに、常用域での乗り心地を改善することができたという。
タイヤは先の騒音規制に対応するべく、ADVAN「V105」が「V107」へと世代交代を果たした。ちなみにV105はND型のデビュー時から装着されているタイヤだったこともあり、現役のV107をフェーズ3に対応させるのは、思いのほかスムースだったという。また、リトラクタブル・ハードトップをもつ「RF」は、引き続きポテンザ「S001」を採用して、これを静音タイヤへとチューニングしている。
変更されたタイヤのキャラクターに合わせて、電動パワステ(EPS)の制御にも合わせ込みが行われた。そしてこの変更が、改良型ロードスターの新たな味となった。
