
この記事をまとめると
■BYDラッコの登場で日本の軽BEV市場が大きく動き始めた
■スズキはeSKYで価格と販売網を武器に対抗する可能性がある
■アルト47万円を思わせる価格設定なら市場勢力図も変わりうる
「アルト47万円」の再来なるか?
いま日本では軽BEVが話題を集めている。ことの発端は2026年7月28日に正式発売となった、中国BYD(比亜迪汽車)の軽BEV「ラッコ」だろう。軽BEVというだけではなく、BYDらしい補助金交付を考慮すると、廉価仕様で車両価格が200万円を切るという魅力的な価格設定もあり、販売も好調に推移しているようである。
そんな「ラッコ旋風」がまだやまない2026年8月下旬、自動車専門メディアだけではなく一般メディアも含め、スズキの軽BEV「eSKY」に関して一斉に報道されるようになった。正式発売は今秋を予定しているが、いわゆるティザーキャンペーンの一環としての報道解禁となっており、価格は未発表となっている。
駆動用バッテリーまでをグループ企業で製造するBYDのラッコに、たとえスズキといえども価格ではかなわないのではないかというのが定説となっているようなのだが、ある事情通はこう語る。「スズキはかつて1979年に初代アルトを47万円という衝撃的な価格で市場投入しています。現行アルトは2021年にデビューしていますが、デビュー時の廉価グレードA(FF)の車両価格は94万3800円でした。物価上昇などを考慮すると現行アルトAのデビュー時の価格は初代アルトの47万円に匹敵する価格設定になっていると試算できました」。
現行アルトAはリヤドアの窓ガラスは開閉不可となり、オーディオレスではあるものの、安全運転支援装備が充実しており、フロントパワーウインドウ、マニュアルエアコンまで装備されるので、初代アルト以上の買い得感があるといえるかもしれない。事情通はこのようなやや意味深にも聞こえる話をしたあと、さらに衝撃的な内容を続けた。「ラッコがデビュー直後でまだまだ話題をさらっているなか、スズキが『ウチでも用意がありますよ』的な話題の提供だけするとは思えません。私の耳には、初代アルトに匹敵する驚愕の価格になるのでは? との声が入ってきています」。
