
クルマ好きの日本車愛がたくさん詰まった4日間
ドイツの夏の風物詩、ヨーロッパ最大級となるアジア車チューニングの祭典「ライスブレンネン」が、ドイツ北東部に位置するブランデンブルク州のラウジッツリンクで、7月30日から8月2日までの4日間にわたって開催された。
2026年で22回目を迎えたライスブレンネンの参加者数は年々増加傾向にあり、もはや主催者でさえ正確な数を把握できていないという盛況ぶりだ。アジア車オーナーのみならず、その家族や友人、一般客まで巻き込んでのお祭り騒ぎ! アジア車の祭典とはいっても9割以上が日本車で、それも旧車が大半を占める。日本やアジアのクルマ&カルチャーが大好きな人々が一堂に会する4日間となる。
もともとは日本車好きの青年たちが、仲間内で近所に集まっていた小さなオフ会から始まったイベントだが、いまや数千台規模にまで発展。サーキットやキャンプ場を含めた12万4000㎡以上という広大な敷地にイベント会場が設けられ、数多くのショップのテントが並ぶ。さらに日本発祥のタイムアタックやドリフトも公式競技として開催される。
広大な敷地にはところ狭しと日本車があふれ返っているのだが、そこに日本人が誰ひとりいないという、じつに不思議な空間なのも一興だ。すでに日本を訪れたことのある人も、いつか訪れる日を夢見る人も、幼いころからゲームや漫画、映画などを通して日本を知り、さらに日々SNSから情報を吸収しながら、自分なりの「日本」を作り上げている。そんな彼らが思い描く日本の姿が、それぞれの愛車の個性にも表れているところが、また面白い。
夢のクルマを手に入れたオーナーたちが大集合し、パーツの入手方法や車両メンテナンスについて情報交換するだけでなく、新たな仲間を作る場にもなっている。その背景には、大半のオーナーがショップや知人を通じて愛車を手に入れたあと、DIYでレストアや修理・整備を行っている事情もある。同じ車両を所有する者同士で信頼できる人脈を作るという意味でも、ライスブレンネンは重要な役割を担っているのだ。
巨大なオフ会とも言えるイベントだが、年齢や性別、国籍を超えた数千人もの人々が、フラットな関係で愛車談義に花を咲かせながらキャンプを楽しむ。その根本にあるのは、クルマを通じた人と人とのつながり。それこそが、ライスブレンネンの本質なのだ。
