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「ガラケー」が消えたように「エンジン」も消滅必至? メーカーの思惑に関係なく「電気自動車」のみになる可能性 (1/2ページ)

「ガラケー」が消えたように「エンジン」も消滅必至? メーカーの思惑に関係なく「電気自動車」のみになる可能性

非電動化エンジンは有害物質の排出量が課題に……

 ガソリンかディーゼルか、自然吸気か過給か、あるいはハイブリッドか……クルマの動力として消えゆく運命にあるのは何か? 占いでもなく、人気でもなく、それぞれの動力の機械的持ち味を活かせなくなれば、やがて淘汰されていくことになる。

 ディーゼルエンジンの持ち味は、高い圧縮比による効率の高さ、すなわち燃費のよさだ。ことに欧州では小型車に多く利用され、庶民の足として永年活躍。2000年前後からは上級車種にもディーゼルターボが波及し、燃費のよさと大トルクで高速走行を実現してきた。

 ところが欧州で、二酸化炭素(CO2)の排出量規制が強まり、同時にまた排出ガス浄化の規制も強化されることにより、ディーゼルエンジンの持ち味を活かせない情勢になった。燃費と排出ガス浄化を両立させるうえで、ディーゼルの極端な高圧縮比は排ガスの性状を悪化させるので、マツダは解決策として圧縮比を下げることをSKYACTIVで行っている。それが、世界的な傾向でもある。

 ガソリンエンジンは、同じくマツダがディーゼル同等とまではいかないが、これまで不可能と考えられてきた高圧縮比を実用化した。適切な排気量と高圧縮比によって、燃費を大きく向上させたのである。しかも、ターボチャージャーなどの過給機を装備しなくてもよく、原価低減にもつながっている。

 しかしながらガソリンエンジンも、燃費の向上と高圧縮比による出力の向上を行う上で必要となるガソリン直噴(筒内=シリンダー内へ、燃料を直接噴射する)技術を用いると、ディーゼルと同じように排ガス浄化に課題を抱えるようになった。ディーゼル特有の有害物質であった粒子状物質(PM)を排出するようになったのである。将来的にガソリンエンジンも排ガス浄化の後処理装置に原価が上乗せになる懸念も生じる。欧州では、すでにガソリンエンジン用のGPF(ガソリン・パティキュレート・フィルター)の装備が行われている。

 そのうえで、欧州のCO2排出量規制は、2021年からエンジン車だけでは達成できない燃費性能が求められるようになる。電動化しなければ基準を満たせないのだ。となると、小排気量のガソリンエンジン以外は、エンジンだけでのクルマは生き残りにくくなる。

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