近寄らないほうがいい「怪しい」クルマも! 「危険」を未然に防ぐ事故の「予兆」とは (1/2ページ)

前兆を見逃さなければ大きな事故は防げる

 できれば避けたい交通事故。運の良し悪しもあるだろうが、多くのアクシデントには前兆がある。

 労働災害における経験則のひとつ、「ハインリッヒの法則」では、「重大事故が起きる前には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常がある」といわれている。

 クルマの事故もそうした前兆、インシデントを見逃さなければ、大きな事故が防げるはず。

 事故の原因には、1.ドライバー本人の問題、2.クルマ(環境)の問題、3.相手の問題の3パターンがあり、それぞれ事故のきっかけになるような要素がある。

ドライバーの前兆

 ドライバー自身の問題としては、まず「先を急いでいる」状況が考えられる。何らかの理由があって、先を急いでいる場合、注意力が低下するので事故が起きやすい。時間に余裕を持って出るか、遅れそうだと連絡を入れて、気持ちをリセットするのが大事。メールや電話が気になったりするのも好ましくない。もちろんスマホを注視するのはNG。

 寝不足や体調不良で運転するのも大問題。目的地に近づいてきたときの気の緩みや、道に迷っているときもリスクが増える。「疲れた」「眠い」という自覚があるときは、すでにかなり危険な状態だと思った方がいい。

 運転への集中が薄れてきたと思ったら、早めに休憩し、身心の状態を整えなおそう。

クルマの前兆

 クルマの状態で気をつけたいのは、振動、異臭、ブレーキの感触だろう。

 いつもと違う振動を感じたら、タイヤの状態をチェック。空気圧の不足やパンクなどのタイヤの異常、ホイールナットの緩みなどが考えられる。ハンドルが取られたり、フラフラするというのもタイヤやアライメントが怪しい。

 異臭は、オイルのリークやクーラントの漏れの可能性も。ボンネットを開けて、匂いの発生源を確認しよう。

 もうひとつ重要なのはブレーキペダルのフィーリング。フカフカして踏み応えが悪いと感じたら、フェードやペーパーロックの兆しかも。ブレーキの効きが悪くなる前に停車して点検を。

 全般的にいえるのは、クルマの異変を感じたら、そのまま走り続けずに、クルマを止めてチェックすること。ディーラーやガソリンスタンドに相談してもいいし、JAFに電話するなどの対処をしよう。ガス欠なども場所によっては危険につながるので、甘く見ないこと。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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