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キャバリエにギャランΛにシグネット……こうした動きがEV時代に再び活性化する! 海外メーカーと日本メーカーの「提携モデル」の過去とこれから

キャバリエにギャランΛにシグネット……こうした動きがEV時代に再び活性化する! 海外メーカーと日本メーカーの「提携モデル」の過去とこれから

この記事をまとめると

■トヨタ・日産・ホンダがそれぞれアメリカ生産の自社車両を輸入販売する

■これまでにもアメリカ車やアメリカ生産車両を日本車として販売したことがあった

■EV時代ではこれまで以上に共通化が進み逆輸入が増える可能性が高い

貿易摩擦が生んだ海外産日本車と国産輸入車

 トランプ大統領の「日本にはアメリカ製のクルマをもっと買って欲しい!」という希望に沿って、トヨタは北米で生産されるセダンのカムリ、SUVのハイランダー、ピックアップトラックのタンドラを輸入する。日産も北米で生産されるムラーノを輸入する。

 ただし、日米貿易摩擦は昔から生じていた。1996年にはアメリカのシボレー・キャバリエを右ハンドル仕様に変更したうえで輸入して、トヨタ・キャバリエの名称で販売した。直列4気筒2.4リッターエンジンを搭載するセダンの価格は、ベーシックな2.4が181万円、上級の2.4Gでも192万円と安かった。1.8リッターエンジンを搭載する当時のコロナプレミオと同等だったが、サッパリ売れずに終わっている。

 さらに遡ると、1970年代にはたとえば三菱ギャランΛ(ラムダ)が北米に輸出され、ダッジ・チャレンジャーの名称で販売されていたりした。

 1970年代には、第4次中東戦争によってオイルショックが発生して、ガソリン価格が高騰している。大型車の多かった北米でも、燃費の優れたコンパクトな車種が求められたが、ユーザーを満足させられる商品が乏しい。そこで日本車が売れ行きを伸ばし、日本メーカーと提携していたアメリカのメーカーは、日本車を輸入して自社ブランドで販売した。

 このような動きこそ近年は減ったが、皆無ともいえない。たとえばマツダはフィアットグループと提携して、2シータースポーツカーの開発や生産に関する協議を2012年に開始した。

 その結果、商品化された車種がフィアット124スパイダーだ。日本ではスポーティなアバルト124スパイダーが2016年に発売された。基本部分は現行ロードスターと共通で、生産もマツダの国内工場で行ったが、エンジンは直列4気筒1.4リッターターボを搭載した。

 日本仕様のアバルト124スパイダーの動力性能は、最高出力が170馬力、最大トルクは25.5kg-mだから、1.5リッターと2リッターエンジンを搭載するロードスターよりもパワフルだ。

 発売時点の価格は6速MTが388万8000円、6速ATは399万6000円であった。いまはロードスターも値上げされ、1.5リッターのRSが367万9500円、電動開閉式ハードトップを備えた2リッターのRF・RSは430万8700円に達する。アバルト124スパイダーは、動力性能が高く価格は400万円以下だから割安に思えるが、当時の発売直後のロードスターは、上級のSレザーパッケージでも314万2800円だった。そのため、アバルト124スパイダーは割高と見られ、あまり売れなかった。

 このように海外メーカーとの提携で生まれた商品は、成功しないことが多いが、今後は電気自動車を中心に活発化する可能性が高い。電気自動車はエンジン車に比べてコストが全般的に高く、大量生産のニーズも強いためだ。

 一般的にはモーターなどのパワーユニット、駆動用リチウムイオン電池などを共通化して、ボディやサスペンションはメーカーやブランドに応じて開発することになる。そうしないとメーカーやブランドの個性化も図れないからだ。

 しかし、効率の向上も含めて、海外製品と共通化の濃い商品も登場するだろう。過去の極端な例では、トヨタのコンパクトなiQをベースに、スポーティなプレミアムブランドが改造を加えたアストンマーティン・シグネットもあった。車両もユニークだが、それ以上に破天荒な提携であった。

 こういった商品開発が、共通化が重視される電気自動車の時代には大切になる。

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