
この記事をまとめると
■GR86/BRZ Cupの第2戦はニュル24時間と日程が被った
■主力ドライバーがニュル参戦で不在となったチームタクティはスバル開発エンジニアで参戦
■GR86/BRZ Cupでの経験が量産車の開発にも活かされることを期待したい
第2戦のドライバーはスバルのエンジニア
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2026。第2戦は東北・スポーツランドSUGOでの戦いになります。開幕戦のオートポリスでは予選アタック中に黄旗が出たことでアタックラップのタイムが採択されず、最後尾付近からの猛追するレースを見せてくれました。
第2戦スポーツランドSUGOのレースは5月15〜18日。なんとニュルブルクリンク24時間レースと開催が被ってしまいました。チームタクティの井口選手・久保選手はSUBARU/STIチームから。奥本選手はチームTOYOタイヤから参戦することとなりました。そのため、チームタクティのプロドライバー3人全員がニュルブルクリンク24時間レース参戦という非常事態になりました。
そこで白羽の矢を立てられたのが、井口選手とともにスーパー耐久でレースに参戦しているSDA(スバルドライビングアカデミー)のドライバーであり、量産車開発エンジニアでもある、伊藤和広と花沢雅史、スーパー耐久でTeam SDA Engineeringの監督兼チーフエンジニアを努める伊藤 奨がエントリーすることとなりました。
また、ドライビングアドバイザーとしてスーパー耐久に井口選手とともに参戦しているプロドライバーの山内英輝選手が帯同し、ドライバーにセットアップの仕方やスプリントレースでのレースの運び方などのアドバイスを行いました。
チームは14日の木曜からサーキット入りし、マシンとコースの習熟、マシンのメンテナンスを行うディーラーメカニックの研修を行います。今回は伊藤和広選手が88号車東京スバルレーシング・井口卓人選手のマシン。伊藤 奨選手が87号車千葉スバルレーシング・久保凜太郎選手のマシン。花沢雅史選手が89号車栃木スバルレーシング・奥本隼士選手のマシンを借りて参戦することとなりました。
しかしながら、89号車栃木スバルレーシングのマシンが事前にトラブルを発生し、本戦までに修復が難しい状況となったため、花沢選手は残念ながらレースには不参加となってしまいました。それでも現地で率先してチームのサポートに徹し、今後の活動のための経験を積んでいました。
伊藤和広選手はSDAメンバーとして運転訓練を行っていますし、スーパー耐久ではAドライバーとして活躍しています。伊藤 奨選手もスーパー耐久の富士24時間レースでは監督自らドライバーとして参戦し、自家用車でサーキット走行を行うなど、それぞれにサーキット走行経験はあります。
しかし、TGR GR86/BRZ Cupに参戦するのはそう容易いことではありませんでした。マシン自体はBRZ Cup Car Basicという、誰でも購入できる専用グレードのBRZです。そこにレースでの使用が認められたパーツを組み込んだマシンで、ストリートカスタマイズとそうレベルは違いありません。
しかし、そこに組み合わされるタイヤが市販されているとはいえ、ワンメイク専用タイヤとなるため、超ハイグリップタイヤであり、タイヤのピークはわずか1周という先鋭化されたものです。その先鋭化されたタイヤを使いこなすためには、わずかな車高やアライメント、タイヤ空気圧のセッティングは、ものすごく繊細で絶妙なバランスを見極めないと速く走れないレースです。
国内トッププロドライバーが多く参戦するプロフェッショナルクラスですが、ジェントルマンドライバーの参戦も可能なため、ハイレベルの戦いのなかでチャレンジしたいというジェントルマンドライバーも多く参戦しています。
SDAドライバーのふたりもスーパー耐久に参戦しているとはいえ、このTGR GR86/BRZ Cupでは初心者。レースを壊さないようにするため、「各方面に最初から邪魔にならないように心がけます」と挨拶をするなど、慎重にレースに参加していました。
練習走行でマシンの挙動やセットアップの方向性などを決めていき、いざ始まった予選では20分間の走行時間のうち最初にコースインし、2台だけでラップタイムを刻みます。そして、88号車伊藤和広選手は1分36秒357で29位、87号車伊藤奨選手は1分37秒140で31位という結果に。出走台数32台で、長年経験しているジェントルマンドライバーやプロドライバーと肩を並べる結果になりました。
迎えた決勝日。予選順位が88号車伊藤和広選手は29位、87号車伊藤 奨選手31位ということで、SUGO名物10%勾配からホームストレートに向かう坂道からのスタートという、難しい状況からレースとなりました。
いざレースが始まってみれば順調にレースをこなし、前を走るプロドライバーに追い抜きを試みるチャレンジをしたり、後続車両からの追随を許さないなど安定したレースを繰り広げ、無事にチェッカーを受けました。
レース後に他のドライバーペナルティが多く出たことで、88号車伊藤和広選手は22位、87号車伊藤 奨選手は24位という結果になりました。
