
この記事をまとめると
■標識は「見やすい位置で管理」が法律上の原則だ
■標識が見えない状態なら違反成立を立証するのが難しいケースもある
■路面の「止まれ」表示は標識とは法的位置付けが異なる
「止まれ」の標識が植木で見えないときはどうすべき?
道路を通行していると、民家の植木や道路の脇にある木々の成長などによって、標識が見えづらくなっている場所があります。もし、標識が植物などで見えづらくなっている場所で違反をしたら取り締まられるのでしょうか。
もし、近くに標識が見えづらくなっている場所があるときは、「標識BOX」と検索して管轄する警察の意見箱に標識が見えなくなっていることを投稿するとよいでしょう。
なお、「標識BOX」では、以下のような内容に関する意見を受け付けています。
・標識が見づらい、分かりづらい
・標示(ペイント)が薄くて見づらい、分かりづらい
・補助標識の文字が多すぎて分からない
・その他、交通規制の内容が分からない
・交通規制の必要がない
・標識が大きく曲がっていたり、ぐらぐらして倒れそうになっている
・信号機が必要、または不要
・信号機が見えにくい
・渋滞が激しいので信号機を改善してほしい
(神奈川県警の「標識BOX・信号機BOX」の例より)
では、植物の成長などにより標識が見えづらくなっているときに、交通違反をすると取り締まられてしまうのでしょうか? 結論からお伝えすると、明らかに標識が見えない状況において交通違反になる可能性は低いです。
その理由は、道路交通法施行令 第1条の2(公安委員会の交通規制)に、信号機、道路標識、道路標示は見えやすい位置、かつ必要な数を設置しなければならないと定められているためです。
【道路交通法施行令 第1条の2(公安委員会の交通規制)より一部抜粋】
都道府県公安委員会が信号機又は道路標識若しくは道路標示を設置し、及び管理して交通の規制をするときは、歩行者、車両又は路面電車がその前方から見やすいように、かつ、道路又は交通の状況に応じ必要と認める数のものを設置し、及び管理してしなければならない。
つまり、標識が見えづらくなっている場合は、標識としての役割を果たしていないということになります。そのため、交通違反になる可能性は低いでしょう。
ただし、標識が見えづらい状況でも取り締まりを受けてしまうことがあります。もし、交通違反の取り締まりを受けたものの、その原因が標識の認識のしづらさにある場合は、ドライブレコーダーの映像などを確認してもらい、標識が認識できないことを証明する必要があります。このようなときのためにも、ドライブレコーダーは設置しておくとよいでしょう。
また、「止まれ」の標識とセットで書かれていることが多い路面の「止まれ」も標識と同じ法的効力があるように思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、路面に書かれている「止まれ」のペイントは、法定外表示に分類されるため、標識のような法的効力はありません。
ただし、前述したとおり「止まれ」のペイントは一時停止の標識とセットになっているケースが多いため、路面に「止まれ」と書かれている場所では一時停止した方がよいといえるでしょう。
また、一時停止の標識および路面のペイントは、見通しの悪い交差点や幹線道路への合流など、危険が多い場所や優先道路に侵入する場所に設置されていることが多いです。
このような場所を通行するときは、いつでも止まれる速度、すなわち“徐行”で交差する道路の様子を見ながら進入するタイミングを図るのが基本となります。こうした交差点の基本的な通行方法を覚えておくと、もしものときに役立つかもしれません。
※画像の一部を生成AIで加工しています
