
この記事をまとめると
■全日本ラリー第8戦「M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」が開催された
■RAV4をベースにした「TRT DL RAV4 PHEV GR SPORT」が活躍中だ
■ドライバーにマシンの特徴を直撃した
新型RAV4が全日本ラリーで大暴れ!
2026年の全日本ラリー選手権には、さまざまなマシンが登場。オープンクラスを含めると車種バリエーションが多彩であり、ユニークなマシンがデビューを飾っているのだが、そのなかで注目を集めている1台が、TOYOTA INDUSTRIES Racing TeamがJN-Xクラスに投入している「TRT DL RAV4 PHEV GR SPORT」だといえるだろう。
同モデルは文字どおり、新型トヨタRAV4 PHEV GR SPORTをベースに開発されたマシンで、同チームはそれまで投入していた旧型のRAV4 PHEVから、第4戦「久万高原ラリー」で同モデルにスイッチ。天野智之選手/井上裕紀子選手がデビューウインウィンを獲得したほか、そのあとも高速グラベル戦でおなじみの第6戦「ラリー北海道」、13年ぶりの開催となった第7戦「ラリー福島伊達」、今年で53回目の開催を数える第8戦「ラリーハイランドマスターズ」と、勝利を重ねてきた。
旧型モデルで開幕3連勝を果たしていたこともあって、天野選手は最終戦を待たずしてドライバー部門、井上選手はコ・ドライバー部門でチャンピオンを獲得。まさにTRT DL RAV4 PHEV GR SPORTはタイトル獲得の原動力となっているのだが、果たしてRAV4 PHEV GR SPORTはどのようなマシンなのだろうか?
というわけで、10月16〜18日、岐阜県高山市を舞台に開催された第8戦「M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」の会場で、天野選手を直撃。マシンの特徴や旧型モデルとの違いを解説してもらった。
──まず、ベース車両から変更している部分はどこですか?
天野選手:基本的にはサスペンションとタイヤとホイール、あとはブレーキパッドとシートを変更。安全装備としてロールケージ、車両の保護のためにガード類を装着していますし、2名乗車にしてリヤシートなどは外していますが、主だった変更点はそれぐらいです。
──ほぼノーマルに近い状態ですね。
天野選手:そうですね。競技に参加するために、安全面の強化とサスペンションの最適化……といったイメージです。
──ところで、天野選手/井上選手は第4戦の久万高原ラリーで新型RAV4 PHEV GR SPORTにスイッチしましたが、なぜ、シーズン途中にマシンを変更したんでしょうか?
天野選手:新型モデルがデビューしたからスイッチしたんですけど、タイミング的にクルマを製作して実戦に投入できたのが、久万高原ラリーになりました。
──これまで参戦してきた旧型モデルと比較して新型モデルはいかがでしょうか?
天野選手:まず新型モデルで進化したポイントが、ボディの剛性が上がっていること。次にうまく低重心化になるようにバッテリーがレイアウトされていること。あとはバッテリーの搭載もボディ剛性に役立つように設計されていることなどが挙げられているんですけど、実際に乗り換えてみると、それが体感してよくわかります。
──モータースポーツの競技モデルでは、やはりボディ剛性の向上は武器になりますよね?
天野選手:武器になりますし、セッティングが出しやすいですね。剛性が高いとサスペンションの動き方など、前後の力が伝わりやすい。競技用のタイヤを装着しているので、それに合わせてセットアップしなければならないんですけど、ボディ剛性が高いとわかりやすいですね。
