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リーフNISMO vs モデル3 vs トレイルシーカー。三者三様の高性能EVをワインディングで徹底比較試乗 (1/2ページ)

リーフNISMO vs モデル3 vs トレイルシーカー。三者三様の高性能EVをワインディングで徹底比較試乗

※本記事は雑誌「CARトップ2026年11月号」の記事を再構成して掲載しています

3台のスポーティBEVを乗り比べ

新登場のリーフNISMOはセッティングの妙で勝負

 BEVの高性能モデルというと、モーター特有の強烈な加速を思い浮かべるかもしれないが、今回乗り比べた3台は、いずれも速さだけを追求したモデルではなかった。新たに登場した日産リーフNISMOを中心に、テスラ・モデル3パフォーマンス、スバル・トレイルシーカーというキャラクターの異なる3台をワインディングロードで走らせてみると、モーターの力をどう使い、シャシーをどう仕立てるかという各車の考え方の違いが鮮明に見えてきた。

 リーフNISMOは78kWhのバッテリーを搭載するB7がベースで、最高出力160kW(218馬力)、最大トルク355N・mのモーターをフロントに搭載するFWD。NISMOだからといってモーターをパワーアップしたわけではない。主眼はアクセル操作による加速や回生ブレーキの制御、タイヤ、サスペンションなどに手を入れ、リーフのポテンシャルを気持ちよく引き出すことにある。

 走り始めてまず印象的だったのは、しなやかなサスペンションの動きだった。NISMOでも、いやな硬さはまったくない。大きな凹凸を通過しても入力の角を丸めた穏やかな印象で、ベース車に対して乗り心地の悪化は見られない。

 専用サスペンションは前後スプリングとスタビライザーを強化し、フロントサスペンションメンバーのブッシュを専用化。さらにカヤバ製のスウィングバルブ付きショックアブソーバーを採用している。旋回時のロールやうねり路面でのピッチを抑えながら、乗り心地との両立を狙っている。

 それは走らせてみるとよくわかる。ステアリングには適度な重さがあり、直進時にもビシッと落ち着いた感覚がある。コーナーでは過敏にノーズを内側へ向けるのではなく、自然に狙ったラインへ入っていく。操舵と同時にキュンッとノーズが反応するような、わかりやすい演出はなく、じつにバランスがいい。NISMOと聞いて想像するガチガチの足や、クイックさを強調した味付けとは違う。

 さらにベース車との差を感じたのが、タイトコーナーからの立ち上がりだ。ベースのリーフは、コーナーでロールした状態からアクセルを踏み込むと、フロント内側が空転しやすい。NISMOでは適度に高められたロール剛性と、235/45ZR19のミシュラン・パイロットスポーツ5の高いグリップによって、それがかなり抑えられている。

 それでも積極的にアクセルを踏み込めば軽くホイールスピンするのだが、フロントタイヤがしっかりと駆動力を路面に伝えている感覚がある。スポーティに走らせている実感があるのだ。ベース車の19インチ仕様に対してホイールのリム幅も0.5インチ広げた8Jとし、操舵応答性が高まっている。

 パワートレインの制御にもNISMOらしい工夫がある。ドライブモードは専用チューニングされ、ベース車のSPORTに代わってNISMOモードを設定。BEVではSPORTを選ぶと、アクセルをわずかに踏んだだけで大トルクがグイッと立ち上がる一方、その先の伸びが乏しく感じることがある。

 だが、NISMOモードは、力強い初期レスポンスと、その先まで続く伸びやかな加速感をうまく両立している。ステアリングのパドルで選べる回生ブレーキは、4段階のうちレベル1はベース車より減速度を弱め、逆にレベル2〜4は強めている。高速巡航ではコースティングに近いレベル1が快適で、ワインディングでは好みの回生レベルを選ぶことでリズミカルに走れる。

 パワーを引き上げるのではなく、タイヤやシャーシ、加速・回生の制御を磨いたところに、リーフNISMOの面白さがある。

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