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ただの「いいクルマ」では足りない! 伝説があってこその名車! GT-R・ロードスター・ハチロク・ランクルが愛される理由 (2/2ページ)

ただの「いいクルマ」では足りない! 伝説があってこその名車! GT-R・ロードスター・ハチロク・ランクルが愛される理由

この記事をまとめると

■日本には数々の名車がある

■なかでも熱烈的なファンを持つのがGT-R、ロードスター、ハチロク、ランドクルーザー

■これらのクルマが愛される理由に迫る

愛されるクルマにはストーリーがある

 誕生から50年以上経っても、世界中に熱烈なファンがいるGT-R。世界でもっともたくさん量産されたライトウエイトスポーツカーとして、ギネスにも認定されているロードスター。日本には数々の名車がありますが、なかでもトップクラスの熱烈ファンを持つのが、GT-R、ロードスター、ハチロク、ランドクルーザーではないでしょうか。これらのクルマはいったい、ほかの旧車となにが違うのか、なぜこんなにも愛され続けるのか、その理由を探ってみたいと思います。

 まず共通するのは、どのクルマにも積み重ねてきた歴史があり、ストーリーがあるということ。とくに、誕生秘話などで苦労した末に壁を打ち破って完成したというようなストーリーは、クルマ好きではない人にも勇気を与え、ビジネスマンの胸にも響くものがあります。どのクルマも、その概要だけでなく開発者にまつわる本や漫画などが出版され、広く伝えられているのも特徴。またAE86のように、そのクルマが主人公の愛車として描かれ、さまざまな魅力が拡散されていったものもありますね。

 そしてもう1つ、GT-Rのように勝負の世界で勝つという、多くの人に感動をもたらすドラマがあることも、愛され続けるクルマの条件と言えるでしょう。モータースポーツだけでなく、なにか一つでも「他車に負けないもの」があるということが、人々を惹きつける要素となっているのだと思います。

 たとえばGT-Rは、ポルシェに勝つために生まれたクルマでした。ツーリングカーレースで通算57勝の大記録を打ち立てたハコスカ。豪雨の富士スピードウェイで、高橋国光さん駆るハコスカが2位以下を全車ラップ遅れにして優勝した日本グランプリは、今もファンに語り継がれている伝説です。

 こうしてファンを増やしてきたGT-Rは、1973年のオイルショックや厳しい廃ガス規制などの逆風に遭い、一時、モータースポーツの前線から遠のいてしまいます。ファンたちが待って待って待ち焦がれていたところに、16年ぶりの復活で超絶パフォーマンスを伴って登場したのが、R32GT-R。それはもう、生まれながらにして伝説の存在となることが運命付けられていたような衝撃だったのです。それ以降、R32GT-Rを超えるスカイラインはないと言わしめるほど、熱烈なファンが今も多く存在しています。

 さて、同じ“走りの頂点”でも、峠を舞台にした走りの頂点として人々を魅了したのが、AE86ことカローラレビン/スプリンタートレノ。販売チャンネルが複数あった関係で、ほぼ同じクルマでもカローラ店とトヨタオート店で名前がちがいましたが、どちらもAE86型として熱烈なファンを持つ1台です。1983年の発売当初は、安価な価格でもそれなりにパワフルな走りが楽しめるFRとして、走り好きな若い世代に人気でしたが、それほど大ヒットしたわけではなかったのです。それが爆発的人気となったのはやはり、漫画『頭文字D』の影響。主人公と同じように、ボディを白と黒に塗り分けたハチロクをあちこちで見かけるようになり、ドリフト練習場などでも一気にその姿が増えたのです。

 ただ、もともとそれほど販売台数が多かったわけではなく、とくにスプリンタートレノの方は希少車と言ってもいいほどですが、プラットフォームを共用するTE71カローラの部品が流用できたり、自分で安価にいじって楽しみたい人のオモチャ的なクルマとしてもぴったりなクルマ。今では、コツコツといじりながら大事に乗るという、大人の趣味グルマとして定着しています。

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