【人気急上昇】ディーゼル車を選ぶ5つのメリットとは?

燃料代の安さ以外にも魅力がたっぷり

 フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンが北米や欧州で違法な制御プログラムを使っていたというスキャンダラスな事件により、クリーンディーゼルへのニーズが薄まったという見方もあるが、ハイブリッドが新鮮味を失っているなか、日本市場におけるクリーンディーゼルは今が旬といえる。

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 では、今まさにクリーンディーゼルが旬といえる理由は何か。経済性におけるディーゼルのメリットは、昔から変わらない部分だが、所有欲を満たす、優れたドライバビリティが最新クリーンディーゼルのアドバンテージである。そのメリットを整理すれば、以下の5つの要素が挙げられよう。

1. 燃料代が安い

 原油を精製してガソリンや軽油(ディーゼル燃料)が作られるので、製造コストの違いはあれど、いずれも原油価格という材料費に価格が左右されることは共通している。しかし、日本においてはガソリンにかけられている揮発油税(53.8円/L)に対して、ディーゼル燃料は軽油引取税(32.1円/L)となっているため、ユーザーの負担でいえば軽油のほうが圧倒的に安い。またガソリンの揮発油税には消費税がかけられる二重課税状態だが、軽油引取税は消費税がかからない。このように、制度からくる燃料代のメリットは大きい。

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2. 燃費がよい

 燃料代が安いだけでなく、燃費についてもディーゼルは有利。その理由としては、ディーゼルエンジンという機械が、エネルギー効率に優れているというのが1点。さらに、ディーゼル燃料はガソリンよりも炭素が多く、容積あたりの発熱量が大きい(ガソリン:34.6MJ/L、ディーゼル燃料:38.2MJ/L)ので、同じだけのエネルギーを少ない燃料で生み出すことが可能である。その合わせワザにより燃費において有利なのだ。

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3. トルクフルで走りが楽しい

 これについてはあくまでも傾向といえるが、同じクルマに搭載されるガソリンエンジンとディーゼルエンジンを比べると、ディーゼルのほうが圧倒的にトルクが太くなる。最近はガソリンエンジンでも高回転まで回して楽しむというよりは、燃費などを考えて低回転域を使うギヤ比になっていることが多く、そのため低速トルクの太いディーゼルのメリットが、より強調される傾向にある。

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4. エコカー減税の対象

 クリーンディーゼル車というだけで、電気自動車や燃料電池車と同様に、自動車取得税と自動車重量税が全額免除になる。また金額的には数万円レベルだが、クリーンエネルギー自動車の購入に関する補助金の対象にもなっている。

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5. 国内での選択肢が急増中

 そして、クリーンディーゼル搭載車は今、確実に選択肢が拡大中。国産メーカーではマツダを筆頭にトヨタや三菱がクリーンディーゼルを設定。さらに輸入車ではメルセデス・ベンツやBMW、MINI、ジャガーなど着々と日本で買うことのできるクリーンディーゼル車は増えてきているのだ。

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 ただし、ディーゼルエンジン搭載車はガソリンエンジン車に対して車両価格が高い。燃料代だけで元をとる、とらないの話で選んでしまうと後悔することになるだろう。また、クリーンな排気を実現するためにディーゼルエンジンにはDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)が備わるが、フィルターの目詰りを燃焼させる自動再生機能が付いている。

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 走行中に働くDPFの自動再生、その作動時には燃費が低下するのと同時に、ドライバビリティも悪化する。使い方にもよるが、200km~300km程度のスパンでDPF再生(10~15分)が入ることを知っておかないと、購入後に後悔することになるかもしれない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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