【カングー長期リポート②】自由な発想の技ありユーティリティが使いやすい

高い室内高を活かした天井収納で室内はスッキリ

第1回目にリポートしたとおり、WEB CARTOP編集部にスタッフカーとして導入したルノー カングー ゼン EDC。日々移動の足として、活躍中だ。今回はそんな日常使用のなかで気がついた室内やラゲッジ等の使い勝手についてリポートしたい。

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 まずは運転席まわり。もちろん走行中の使用は御法度だが、多くの人にとってスマートフォンは生活のなかで手放せないツールになっている。ただしスマホは大きく、車内でその置き場に困ることも多い。ルノー カングーはエアコンパネルの下にあつらえたようにスロット状のトレイがある。

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 奥に向かって傾斜がついており、奥行きがあるので小さいものを入れるのには向かないが、スマホは正に最適! 傾斜のおかげで加減速でも動かないし、奥行きもジャストサイズでスマホが取り出しやすい。

 じつはこの加減速で動かないというのが重要で、車内でスマホなどの小物が足もとに落ちると、とっさに拾おうとして事故に繋がったり、もちろんペダルに干渉することも考えられるので、このように安定した置き場所は大切なのだ。

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 そしてこれぞカングーならではの装備がフロントシート頭上にあるトレー状の収納。ここはボックスティッシュやウエス類などを入れておくと便利だ。車内には装備しておきたいものの、あまり見た目に美しくないものを入れておくのに重宝する。

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 頭上の収納という意味では、後席頭上には3つにわかれたフタ付きの収納がある。ダイハツの大人気軽自動車タントに、オムツ入れに使える頭上収納があり、大変人気だったが、それと同じように使える。

 前席同様にティッシュボックスや雑誌、もちろん乳幼児の紙おむつなどを収納しておくのもいいだろう。日本はとくに居住空間の広いミニバンの人気が高いが、場所はともかくとして後席にフタ付きの収納はあまりない。頭上空間に収納を設けても邪魔にならないトールボディならではの装備だが、これは実用性の面で非常に有用だ。

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 そして後席のテーブル。これは下から跳ね上げるタイプなので、重いモノを載せるとテーブル自体が下がってしまうが、ドリンクやお弁当などはもちろん大丈夫。カップホルダー用の穴も空いているので、停車して食事、という使い方には最適だ。

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 だが実は子育て中のファミリーならわかると思うが、後部での着替えやオムツ交換など、ちょっとモノを置く場所があると非常に便利だったりする。という具合に、さまざまな使い勝手が考えられる装備なのだ。

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 一方でちょっと気になるのがフロントのドリンクホルダー。タンデムに2つついており、前方のものは非常に低い位置にある。フランス人サイズなのか、飲み物を取ろうとすると正直遠い。後付けのドリンクホルダーを付けるべきか、編集部では検討中だ。

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 もうひとつ、カングーの特徴が観音開きのバックドア。跳ね上げ式がいいか、観音開きがいいかは、意見の分かれるところ。ただし、使用してみてわかった観音開きのメリットは、後ろが狭くても「細く開けて」荷物を取り出せるところ。

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 さらに閉じるときに力が要らず、小柄な人でも扱いやすいところだ。残念ながら犬は乗せたことがないが、身体でブロックしつつドアを開けることで、犬の急な飛び出しを防ぐことができるとか。このあたり、いずれ愛犬家の意見を聞いてみたいところだ。

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 正直、「使い勝手」は国産メーカーが得意とするところ、独壇場だと思っていた。しかしカングーはあくまで日本人からするとなのかもしれないが「こんなのもありなのか!」という自由な発想のユーティリティが光る。

 総合力では日本のミニバンとも十分に勝負できる使い勝手だと思う。あまり輸入車に目を向けていなかったユーザーは、1度見てみることをオススメしたい。


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