【噂の真相】段差をゆっくり乗り越えないとクルマが傷むってホント?

激しい乗り越えを繰り返すとサスやホイールにダメージを負うことも

 工事個所や、マンホール、踏切、道路沿いのコンビニやガソリンスタンドへの入口など、道路にはところどころに数センチ単位の段差がある。「ちょっとした段差なんて気にしない」、とそのまま通過する人もいるだろうが、ドーンという突き上げは誰にとっても不愉快だし、ホイールやサスペンション、ブッシュ類にもストレスがかかる。車高が低いクルマでは、フロントバンパーの下端を地面に擦ってしまうケースも……。

 今のクルマはタフなので、少々ラフに段差を越えても、すぐにダメージとなることは少ないだろうが、社外のアルミホイールの一部には、衝撃で曲がったりゆがんだりしやすいものもあるし、アライメントにもいい影響は与えないので、クルマ好きならちょっとした気遣いが欲しいところ。

 具体的には、前方の段差に気がついたら、とりあえずスローダウンし、ゆっくり越える。これは簡単で、人とクルマに両方やさしい。もう少し上級者向けの話をすると、段差の直前で、ブレーキをギューッと踏んで、いったんノーズをダイブさせ、いよいよフロントタイヤが段差に差し掛かるというタイミングで、ブレーキを離す。

 するとフロントサスペンションの働きで、ノーズがスーッと持ち上がってきて、フロントタイヤにかかっている荷重が抜けたタイミングで段差に乗ると、最少のショックで段差を越えられる。

 タイミングがキモなので、最初は少々戸惑うかもしれないが、何度かトライすればすぐにコツはつかめるはず。できれば、ブレーキを抜いたあと、軽くアクセルを踏むようにすると、より荷重がリヤに移って、さらに少ないショックで段差をクリアできる。

 段差だがあるからと、だらだらスローダウンして通過するより、スマートでスムースな運転になるので、意識して試してみてはどうだろうか。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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