【RMオークション】王族が所有していたカウンタックLP400など激レア出品車3選 (1/2ページ)

世界で150台しか生産されなかったカウンタックは1億円以上の予想

 RMサザビーズは5月末にイタリア・ヴィラエルパで一流のオートバイをメインとしたオークションを開催する。出展される20台のオートバイの他に自動車66台が出品される予定だ。そのなかでも驚くような予想落札価格の3台を紹介しよう。

①ランボルギーニ・カウンタックLP400
予想落札価格:1億1239万650円-1億3736万6350円

 誰もが一度は聞いたことのある名車中の名車「カウンタック」はここ数年で何台か出品されているが、なかでも初期のLP400は150台しか生産されず、オークションに登場するのも2015年以来だ。最初のオーナーがサウジアラビアの王子マンスール・ピンマシャルさんで、1975年6月1日に登録。その5年後にイタリア車コレクターにより発見されイタリアに持ち込まれた。

カウンタックLP400

 エンジンは基本的にオリジナルであるが、冷却システムのみ変更しているという。その他はエンジン、ギヤボックス、ブレーキ、シャーシなどすべてオーバーホール済みで、レストア後から3人のオーナーの手に渡ったが、6000kmしか走行されていない稀少な1台。カラースキームはイタリアの登録書類に記入されておりマンスール・ピンマシャルさんがオーダーした組み合わせのままだという。カウンタックLP400

 この稀少なLP400の落札価格は1億1239万650円から1億3736万6350円の予定。昨今、希少すぎて値付けがされなくなったLP400の落札価格が気になるところだ。

②アウディ・スポーツクワトロ
予想落札価格:3750万1500円-4375万1750円

 世界ラリー選手権のGr.Bカテゴリー(市販車をベースに大幅に改造できるクラス)に出場するためにホイールベースを約320mm縮めたスポーツクワトロ。当時のレースレギュレーションをクリアするため200台の生産を求められたが実際は164台のみ販売された。カウンタックLP400

 驚くことに出品される車両は約9万km走行している過走行車。とはいえ、熱狂的なオーナーにより主要なエンジンサービスを含んだ保守記録が残されている。2010年にエンジンはオーバーホールが行われ、フロントガラスなどの保守作業が行われた。2012年以降は最小限の移動以外は倉庫に格納されている。カウンタックLP400

 愛情がなければ距離はもちろんのこと維持していくことができないクルマゆえに、きちんと整備されているスポーツクワトロは買いかもしれない。予想落札価格は3750万1500円から4375万1750円となっている。

③ランチア・デルタS4
落札予想価格:5624万6400円-6874万5600円

 こちらも上記のスポーツクワトロ同様にGr.Bラリーに出場するために製作された市販車だ。日本でも片手+αほど生息しているデルタS4だが、出品される車両は約1600kmとナラシを終えたばかり……と言わんばかりの低走行距離車。カウンタックLP400

 さらにオリジナルのマニュアル、サービスブックのほか、オートモトクラブ・ストーリコ・イタリアーノ(ASI=オリジナルパーツが多いクルマ発行されるプレート)などの書類作成が行われている。カウンタックLP400

 もともと台数がない上に、走行距離も少ないレアなデルタS4は、5624万6400円から6874万5600円となっている。カウンタックLP400

 世界的にイベントでもない限り見られなくなってしまった3台。現在の相場を知るきっかけになれば幸いだが、取引価格が高いという理由で海外に流出してしまうという事態を避けたいところだ。


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