【意外と知らない】JC08に代わる新しい燃費測定方法のWLTCモードって何?

世界統一の計測モードでより現実に即した数値が出る

 マツダがCX-3に2リッターガソリンエンジン車を追加するという発表をしたと同時に、日本車としては初めてWLTCモードに対応した燃料消費率を発表した。WLTCモード

 WLTCとは「Worldwide harmonized Light duty Test Cycle」の略称で、日本語で表記すれば「世界統一試験サイクル」のこと。すでに、一部には「リアルワールドの燃費に近づく新モード」といった認識もあるようだが、それは二次的な要素であり、あくまでも世界統一の計測モードであることが重要である。

 日米欧をはじめ各国で排ガスや燃費の測定モードは複数存在しているが、これを統一することで自動車メーカーの開発コストを抑制することが期待される。

 すなわち、今後ますます厳しくなる排ガス規制に対してリソースを集中することができるのだ。それは世界的な環境負荷軽減に寄与することになる。さて、名前に「ライトデューティ」とあるようにWLTCは重量車を除くエンジンを搭載した自動車が対象。また、測定サイクルは車重や出力、最高速によって3つのクラスに分けられている。WLTCモード

 具体的には出力重量比を用いるが、よく知られているパワーウエイトレシオ(単位はkg/PS)ではなく、パワーマスレシオ(単位はW/kg)を用いているのが特徴。

 ただし、パワーマスレシオによるクラス分けはクラス1が22W/kg未満、クラス2が22W/kg以上34W/kg未満、クラス3が34W/kg以上となっている。計算すればわかるが、NAで4WDの軽自動車でも34W/kg以上あり、日本で売っているクルマの殆どはクラス3に分類される。WLTCモード

 そのクラス3は最高速120km/hでクラス3aとクラス3bの2つにカテゴリーに区切られているが、同じく日本では最高速が120km/h以下の市販車はほとんどない。つまり日本におけるWLTCとはクラス3bが事実上のスタンダードといえそうだ。

 さらに試験サイクルについては、低速フェーズ、中速フェーズ、高速フェーズ及び超高速フェーズと4つ用意されている。ただし超高速フェーズについては各国の法規や実情に合わせて除外することができる。WLTCモード

 そして、これまでのJC08モードは低速から高速まで決まった走り方をしたときの燃費を示していたが、WLTCモードでは低(市街地)・中(郊外)・高(高速道路)と3つの数字が表記されることになる。それぞれのフェーズにおける最高速度は市街地が約60km/h、郊外が約80km/h、高速道路が約120km/h。WLTCモード

 すでに発表されているマツダCX-3(FF)の数字を紹介すれば、市街地モードでの燃費は12.2km/L、郊外モードでは16.8km/L、高速道路モードが18.0km/Lで、ミックスしたトータルの数字は16.0km/L。市街地とトータルの違いを見ると、たしかにリアルワールドの燃費を予想するのに参考になるというとはいえそうだ。ちなみに、CX-3ガソリンエンジン車のJC08モードは17.0km/Lとなっている。

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