祝インディ500優勝! 佐藤琢磨×中谷明彦スペシャル対談 (1/2ページ)

「色々な人のサポートでここまで来られました」

 正に歴史的快挙! 世界三大レースのひとつ、インディ500を日本人として初めて制覇した佐藤琢磨選手が、テキサスでのレース後、忙しい合間を縫って日本へ凱旋帰国した。そしてその貴重な時間のなかから、インタビューの機会が得られた。

佐藤琢磨

 WEB CARTOPがインタビュアーにお願いしたのは中谷明彦さん。ドライビング理論の座学を行う「中谷塾」の主宰で、佐藤琢磨選手は中谷塾一期生なのだ。中谷さんによれば久しぶりの対面だという。

佐藤琢磨

佐藤琢磨選手(以下佐藤):中谷さん! お久しぶりです!

中谷明彦さん(以下中谷):本当に久しぶりだよね。まずはインディ500制覇、おめでとう!

佐藤:ありがとうございます!

中谷:話したいことは山ほどあるんだけど、まず、今日はこれを持ってきたんですよ(色紙を出す)。

佐藤:もしかして皆の?

中谷:そう、中谷塾の第一期生の寄せ書き。

佐藤:懐かしい! ボクが書いたものもありますね。

佐藤琢磨

中谷:色紙というのは成功すると裏に書くんだよね。だから今日は、ぜひ「やった!」というのを裏に書いてもらえればと思うんだけど。

佐藤:わかりました!

中谷:ちょうど今年中谷塾が20年目なんですよ。

佐藤:そうですよね、ボクがレース始めた年ですから。

中谷:オレ今年還暦だし。

佐藤:ホントですか(笑)?

中谷:だから(琢磨も)20年経つとこうなるから。

佐藤:(笑)

中谷:F3でマカオで勝ったときも、マスターズで勝ったときも、それからイギリスでチャンピオン獲ったときもスゴイ嬉しかったし、もちろんF1行ったときももの凄く嬉しいけど、今回はそれ以上! ホントに嬉しいよね。

佐藤:ありがとうございます! ホントにここから(中谷塾から)始まりましたからね。

中谷:ここから始まったと考えると、長かったような、短かったような。でもいつの時もどこかで必ず活躍しているからね。ずっと見ていたけど、まさかここまで大成功するとは。

佐藤琢磨

佐藤:あはは! 中谷さんはF1の中国グランプリまで来て下さったり、本当に嬉しかったですよ。

中谷:どうですか? インディ500で優勝して、写真もいっぱい見せてもらったけど、外国人に囲まれてさ。

佐藤:いや、もう信じられないような思いです。自分はこれを目標にやってきたわけですけど、本当に色んな人がサポートしてくれてここまでやってこられたんだ、という思いが凄く強いですね。

中谷:何年か前(2012年)もあとわずかで勝てそうだったけれど、常にトップ争いには絡んでいるし、3連勝しててもおかしくないと思っているんだけど、どう? 自信はついた?

佐藤:そうですね。多分メンタル的にも強くなっているし、あるいは2012年、あそこで勝てなかったこと。あれはあそこに居ないとわからないことが沢山あるんですね。あの瞬間、中谷さんなら凄くよくわかると思うんですけど、同じようなシチュエーションでも普通に走っている練習と、レースと、それとインディ500のファイナルラップで闘う、ということは全然違うことで、あそこでボクは(最終ラップでのオーバーテイクに)挑戦しているんですけど、結果は失敗に終わっているんですよね。スピンして。
で、あれがあったからこそ、ホントにここに繋がっている。だから2017年のインディ500はレース全体をマネジメントできて、僕自身も本当に興奮していたけど、非常に冷静に色々なことを見ながら組み立て上げられたと思う。そしてそれを支えてくれる素晴らしいチームと、クルマを作ってくれたことが一番嬉しいですね。