メルセデスのディーゼル排ガス不正疑惑「日本でも欧州と同様の対応を行う予定」と発表

ダイムラー社からメルセデス・ベンツ日本へ連絡があったと発表

 メルセデス・ベンツが揺れている。昨日、国沢光宏さんのリポートで、この度のディーゼル不正疑惑についての記事を掲載した。日本のディーゼル車オーナーへの対応については、はっきりした対応策を出していなかったが、昨夜遅くメルセデス・ベンツ日本が、改めて報道関係者向けにリリースを出した。

 このリリースは昨夜の23時47分に出された。深夜にこうしたリリースが出されることは異例だ。このたびのディーゼル排ガス不正疑惑は、昨年フォルクスワーゲンが問題になったことと同じ。走行中の排ガス(窒素酸化物など)をチェックしたところ、基準値を超える排ガスが検出され、原因は意図的に制御のコンピュータを操作したというもの。先にスズキが、ヨーロッパで発売されているフィアット製のディーゼルエンジンに同じ疑いがかけられているが、相次ぐディーゼル問題に、だれしも驚きと不信感を感じている。

 メルセデス・ベンツ日本の深夜のリリースは次のようなものだ。

 ーーーー以下リリース全文ーーーー

 メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野 金太郎、本社:東京都品川区)は、2017年7月18日にドイツ・ダイムラー社より発行されたディーゼル車300万台のサービスキャンペーンに関するプレスリリースに関連して、ダイムラー社から、今後、日本でも欧州と同様の対応を行っていくとの連絡を受けました。

 引き続き、ダイムラー社から情報を収集し、詳細が判明次第、適切に情報提供して参ります。

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 ヨーロッパ本社からだされた「サービスキャンペーン」は「まだリコールに至らないが、事前にチェックをする」というもの。なんだか「サービス……」などと言われると、日本的にはお得な話と勘違いしやすいが、実際には問題になりかけたから、リコール騒ぎになる前に事前チェックをする、というふうに思える。どうにも変な言葉の使い方だ。

 ヨーロッパでこのサービスキャンペーンに該当するクルマは、なんと300万台に及ぶ。日本での販売車は仕様が違い、これに該当しないとして、対象外という立場をとってきたが、調査次第では日本でも「サービスキャンペーンを行なう」というアナウンスをしたわけだ。

 ともあれ、該当する車種に乗っているオーナーにとって、クリーンなディーゼルエンジンだと思っていたものが、いきなり排ガスをまき散らして走るようなイメージになり、極めて気分が悪いはず。できるだけ早く詳細を調査して、速やかな対策をお願いしたい。


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