パーキングメーター「59分以内・料金未納」で駐車違反を貼られた際はどうする?

59分以内であることと支払いの意思があったことを警察に連絡

 前回WEB CARTOPではパーキングメーターのある場所に駐車した際、59分までは料金(手数料)を納めなくても駐車違反にならない一方、料金を納めていても60分を過ぎた瞬間に駐車違反になるという、少々不思議とも思える事実をお伝えしました。詳細については前回の記事「59分までは料金未納でも駐車違反にならない! パーキングメーターの不思議」をご覧ください。

 その後読者から、「買い物をしようと思って停めたが、手持ちに小銭がなく、両替できる場所も近くになかったので、買い物でくずした小銭で料金を払おうと思いクルマを離れた。その後数十分(59分以内)で戻ったところ駐車違反の紙が貼られていた。前回の記事には自己責任でと書いてあり、責任は当方にあるのはわかっている。しかし道交法の運用に違いがある点は疑問だ」との連絡をいただきました。そのため、前回の記事を寄稿してもらった、交通ジャーナリストのジャンクハンター吉田さんに、この事情について解説してもらいます。

パーキングメーター

 さて、前回は路上のパーキングメーター活用法の基本編を書きました。道路交通法は何度も細かく改正しているにも関わらず、放置駐車やら駐車方法に対して一向に改善されないわけで、パーキングメーター59分無料活用法の謎のルールもここまで全国的に拡散されているのにそのまま。つまり、改正改善しようとしない行政に問題があるのではないでしょうか。

パーキングメーター

 まずは今回のテーマである、59分以内の駐車なのに放置車両扱いでステッカーを貼られた場合の対処法を伝授致します。パーキングメーター内に時折ルールを知らずなのか、はたまたドライバーが知らないと思って意図的に駐車違反のステッカーを貼っているのか、59分以内の駐車状態でも放置車両扱いする警察官や駐車監視員がいます。あの白線枠内は60分過ぎてから放置車両になりますので、ステッカーを貼られたドライバーの方はそこに記載されている所轄に電話してクレームを入れてください。

 その際にはパーキングメーターに表示されている分数が59分以内であることを確認したうえで、証拠写真も一応保険で撮影しておいてください。撮るのはメーターと自分自身のクルマにステッカーが貼られている状態のものを数点です。もし揉めた場合には必要となりますし、立証できる証拠として保持しておいたほうがベストです。

 警察署へ電話して話す内容は「小銭の所持が足りなかったのでどこかで両替してからクルマへ戻ってきて手数料(パーキングメーターには駐車料金ではなく手数料を入れろと書かれている……これも謎だらけで意味不明ですが)を入れるつもりでした。そんな矢先に放置車両扱いで駐車禁止になるのはおかしいのではないでしょうか? 59分以内に戻ってきて手数料をメーターへ入れれば問題ないはずです」とハッキリ言ってください。あくまでも自分自身はクルマへ戻ってきて手数料を入れるつもりだったことを前面に押し出すことを忘れないように。

 そして警察署へ行って諸々の状況を説明します。大抵は駐車監視員が誤って放置車両扱いでステッカーを貼ることが多いので(無知なドライバーが多いと思って意図的な気がするんですけどね……)担当した駐車監視員の名前が2名書かれているはずですので、「放置車両扱いしたこちら2人の意見を伺いたいのでここへ呼び出してほしい」などと、立場を逆転させるかのように少々強気で出ることも重要だったりします。

 恐らく2人を警察側は呼び出すことはないと思うので、論より証拠……ということで一応立証できる部分を提示するのは自由ですが、先ほどパーキングメーターの表示を撮影した写真を見せるとさらに効果的でしょう。

 応対してくれる警察署員が「パーキングメーターに止めたらスグに料金払わないアナタがいけないんですよ」などと、横柄な対応や高圧的に出てきた際には、こちらに掲載している写真を見せてください。パーキングメーターに料金未納で警察車両が駐車している写真です。「赤色灯を回していない場合の警察車両は一般車両と同じ扱いになるはずですから、このようにパーキングメーターに警察官の方も未納で止めている理由を説明してくださいよ」と詰め寄るのもいいかと思います。

 当然、この写真に撮られた警察車両を運転していた警察官は59分ルールを知ったうえでパーキングメーターの白線枠内に駐車しているはずです。この警察車両がその後、料金を300円支払って車両を動かしたのか、未納のまま去ったのかは定かではないですが、この写真はパーキングメーター59分まではOKという謎のルールがあるにも関わらず、不利益を被ったドライバーにとって、大きなアドバンテージになるでしょう。

※WEB CARTOPではジャンクハンター吉田氏の取材に基づいた事実を掲載するもので、駐車に関しては法律を遵守して自己責任で行ってください。


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