障がい者も健常者も一緒くたにモータースポーツを楽しめるイベントが開催

バリアフリー・モータースポーツフェスティバル2017

「障がい者と健常者が同じフィールドでモータースポーツを楽しもう!」というコンセプトで行なわれる「乗りもの大好き!バリアフリー・モータースポーツフェスティバル2017(BMF)」が昨年に引き続いて、9月3日(日)に、好天に恵まれての開催となった。
バリアフリーモータースポーツフェスティバルその会場となるのは、北海道・新千歳空港に隣接する新千歳モーターランド。今回は、モータースポーツ以外にも障がい者と健常者が一緒に楽しめるコンテンツも、ということで、横浜ゴムの「ADVAN FLEVA(アドバン・フレバ)V701」のウェブ・プロモーションビデオに出演している女性3名のインストゥルメンタル・ユニット「MODEA (モーディア)」ほか、音楽コンテンツも盛り込み、誰もが楽しめるイベントに進化した。

バリアフリーモータースポーツフェスティバルこのBFMを主催するのは、約25年前にバイク事故によって下半身麻痺の障がいをもち、車イス生活を送っている佐藤友治さん。さまざまな障がい者スポーツがあるなかで、クルマというギアを使用するモータースポーツは、健常者・障がい者の枠はまったく関係なく、同じフィールドで同じルールの下、勝負ができて、一緒に楽しめる唯一のスポーツである、と唱えるひとり。その考えの下、開催されているのがこのBMFということだ。
バリアフリーモータースポーツフェスティバルその佐藤さんは、この春、大動脈解離を発症。死の淵から生還し、病院を抜け出してはイベントの各種交渉のため各地を飛び回ってこのイベント開催にこぎつけたという。2001年に最初のイベントを開催し、その後15年のブランクができてしまっていたこともあってか、2年連続の開催への意気込みは並々ならぬものがあったようだ。

 そんなこのイベントへ協力するドライバーも多い。今回ゲストとして登場したのは、SUPER GTへ参戦する日本のトップドライバーである伊沢拓也選手(TEAM KUNIMITSU)と中嶋大祐選手(TEAM MUGEN)、そして車イスレーサーの青木拓磨選手、アクティブクラッチの普及を推し進めている福永 修選手、モータージャーナリストでもある大井貴之選手といった面々。また、車イスレーサーである、ホンダ太陽の坂元幸雄選手と山口修平選手も来場してその走りを披露してくれた。
バリアフリーモータースポーツフェスティバル会場では、パーソナルモビリティ(車イスやその派生自転車)の試乗会や、2人乗りやハンドドライブのレンタルカートの体験走行などの体験イベントが盛りだくさん。アダプテッドスポーツ体験エリアも設けられ、車イステニス、車イスバスケットボール、電動車イスサッカー、ウィルチェアラグビー(車イスラグビー)といった競技の体験会も行なわれた。

 ステージでは、さまざまなパフォーマンスも行なわれ、伊沢&中嶋選手によるトークショーも開催となった。このGTドライバーのトークショーでは、サイン入りグッズのプレゼントも行なわれ、同乗走行権を賭けたジャンケン大会も行なわれた。

 もちろん、福祉車両の展示もあり、北海道日産が2台の車両を持ち込み、また後付けで福祉車両への改造を提案するオフィス清水も2台のデモカーを展示。またホンダのブースでは歩行訓練機器「歩行アシスト」をデモンストレーション。

 4WDアドベンチャーツアーエリアでは、「ジオランダーカップ」や「4WDアドベンチャーツアー」も行なわれ、横浜ゴムの新しいオフロードタイヤ「GEOLANDAR M/T G003」を装着した車両での同乗体験も。

 千歳モーターランドのASPコースでは「競技車両同乗走行体験」と題して、地元のドリフトチーム「Fyl-Fot(フィルオット)」のドリフト同乗走行や、ホンダNSX、そしてテックマチック(ハンドドライブ)仕様のN-ONEカップカーなども同乗走行ができた。

 そしてイベントの締めくくりは、「車いすGP」と名付けられた、車イスをバトン代わりにカートコースを1周するチーム対抗リレー。健常者も障がい者も、そして参加者も出展者も一緒になってチームを作って全員が車イスに乗ってタスキをつないでゴールするという、このイベントを象徴するような競技である。
バリアフリーモータースポーツフェスティバルお互いが交流と理解を深め、そして一丸となってチェッカーを目指す、このシーンこそがこのイベントの目標である。誰でもクルマのドライブを体験して遊べるという、こんな機会がもっと増えていくことを望んで止まない。
バリアフリーモータースポーツフェスティバル