耐久性・静粛性・管理・走りも違う! オープンカーはソフトトップとハードトップのどちらがいい?

どちらも一長一短あるのが現実

 オープンカーにはソフトトップとハードトップの2種類があるのは、ご存じだろう。ソフトトップはキャンバスに耐候処理などを施したもので、ハードトップは鉄やアルミ、FRP素材を使ったものとなる。

 オープンカー本来の雰囲気という点ではやはりソフトトップだろう。黒だけでなく、ほかの色があったり、交換できたりと楽しめるのもいい。

 ただし、いくら特殊処理がなされているとはいえ劣化は進むし、リヤウインドウがビニールの場合、曇ってきてしまうのも難点だ。また、折り畳むときに丁寧に行わないとシワグセが付いて劣化を早めることもある。つまり長い目で見ての消耗品ということになる。交換となると、部品代と工賃がかかり、けっこうな額になるのは痛い。

 一方、ハードトップは耐久性が高いものの、雰囲気は好き嫌いが分かれるところところだろう。閉めているときはせっかくオープンなのに、あまりそんな感じがしないという意見がある一方、オープンらしさがあまりないのがいいところで、スタイリッシュさが際立つという人もいる。レーシーさはソフトトップよりもあるという意見もある。操作性という点では現在ではそのほとんどが電動開閉を採用しているので、手間もかからないのは利点だ。

 と、ここまでは直接的な構造の差だが、そのほかの部分でもいろいろと違いはある。大きなところでは走行性能。ハードトップは開閉のシステムを装備しているので重量がかさみがち。電動開閉だとなおさらで、オープンといえばライトウエイトというイメージもあるが、ライトではなくなってしまいかねない。そうなると、キビキビした走りがスポイルされたり、屋根部分の重量が増すことによって、コーナーリング時にロールが大きくなってしまったりもする。ソフトトップは、軽さで有利になる。

 さらに細かいところでは、ハードトップのほうが遮音性は高いので走行中も静かだし、意外なところでは車上荒らし対策という点でもハードトップのほうが有利だ。もしかしたら経験ある方もいるかもしれないが、ソフトトップは当然のことながら刃物で切ることができるので、車内にアクセスしようと思えばあっという間だ。もちろんハードトップであればそのようなリスクはない。

 もちろん価格はハードトップのほうが高い。ロードスターのようにソフトとハードの両方をラインアップしている場合もあり、どちらにするかは悩みどころ。

 最後は好みということになるだろうが、自分がオープンに対してどういった使い方を求めているのか? 走りというよりも、たまに開けて風を感じて走りたいのか、ライトウエイトを活かしてガンガン走りたいのか。さらには予算はどれぐらいかなど、いろいろと関係してくる点は多い。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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