5項目で完全採点! 安全装備の充実した今買いの軽自動車ランキングTOP5はコレだ!

安全装備を中心にクルマとしての性能を採点

 最近、軽自動車でも先進安全支援機能が充実しているクルマが増えてきた。ダイハツが2012年、ムーヴにいち早く自動ブレーキを含む衝突回避支援システムの「スマアシ」を採用したのをきっかけに、軽自動車界全体が先進安全支援機能の採用に努めてきた。今では下手なコンパクトカーより安全装備が充実していたりする!

 そもそも絶対的に小さい軽自動車だからこそ、安全装備は重要。結果、うれしいことに、軽自動車でもJNCAP 衝突安全性能評価で最高ランクのファイブスター受賞車が続々登場しているのがうれしい。

 ここでは最新軽自動車の安全装備の充実度を検証。安全装備、先進安全支援機能に「絶対」はないものの、より安心安全な軽自動車選びの参考にしていただきたいと思う。ただし、あくまでクルマとしての基本的な魅力、性能、使いやすさ、燃費性能、安全装備を加味した総合ランキングである。

1位:ホンダN-BOX

 走り、燃費、静粛性、使いやすさ、室内の圧倒的な広さ、シートアレンジ性の良さなどで容量系軽自動車をリードし、今、国内で一番売れているクルマなのがN-BOX。太っ腹に、全車、レーダーと単眼カメラを用いた先進安全支援機能のホンダセンシングを標準装備。

 その内容は

1.衝突軽減ブレーキ(歩行者対応)

2.前方誤発進抑制機能

3.歩行者事故低減ステアリング

4.車線逸脱抑制機能(アシストあり)

5.ACC=アダプティブクルーズコントロール(約30〜110km/h)

6.車線維持支援システム

7.先行車発進お知らせ機能

8.標識認識機能

9.後方誤発進抑制機能

10.オートハイビーム

 と10項目に達し、さらに後席シートベルト締め忘れ警告灯、ピタ駐ミラー(サイドビューサポートミラー、後方視角支援ミラー)、エマージェンシーストップシグナル、ヒルスタートアシストなどまで装備され、サイド&カーテンエアバッグの装備も14グレード中、10グレードと多いのだ(それ以外のグレードでもOP装備可能/スロープ仕様を除く)。

 とくに注目したいのは先行車追従型クルーズコントロールのACCを全グレード標準装備している点。時速約30km/h以下では作動しないのが残念とはいえ、約30〜110km/hで追従クルーズが可能なのだから、高速走行は軽自動車の中でもっとも楽々快適。

 追従型クルーズコントロールは車間距離を一定に保ってくれるため、車間が詰まらないプレ自動ブレーキの役割も果たし、長距離走行をストレス最小限でこなしてくれるのだ。軽自動車を基本性能、室内空間のゆとり、シートアレンジ性、そして先進安全支援機能に重きを置いて選ぶなら、現時点ではホンダセンシング全グレード標準装備のN-BOXである。

ホンダN-BOXの採点

価格:4点
装備の充実度:5点
安全装備の機能の高さ:5点
クルマそのものの性能(走りやすさ、上質感、楽しさ):5点
クルマの使い勝手:5点
合計:24点

2位:スズキ・ハスラー

 カラフルなボディカラー、街乗りからちょっとした悪路走行、雪道までしっかり安全にこなしてくれるスズキの大人気軽自動車がハスラー。ステレオカメラを使うスズキ・セーフティサポートを採用し、基本機能は最新バージョンのスペーシアに準じるものの、ハイビームアシストがないのがちょっと残念。

 しかし、それでも軽自動車の先進安全支援機能として見れば十二分。さらにクロスオーバーなキャラクターから、下り坂も安心のヒルディセントコントロール(下り坂でブレーキ操作なしに約7km/hの一定速度で降坂できるシステム/Aを除く4WD CVT車)、およびヒルホールドコントロールまで用意する。

 雪道や悪路を走る機会の多い人にはまさに全方位の安全性が確保され、頼りがいがあるのがハスラーだ。モーターでエンジンをアシストし、低燃費を実現する「S-エネチャージ」も採用。クルマそのもののキャラクターも軽自動車中、ピカイチと言える。

スズキ・ハスラーの採点

価格:4点
装備の充実度:4点
安全装備の機能の高さ:4点
クルマそのものの性能(走りやすさ、上質感、楽しさ):5点
クルマの使い勝手:5点
合計:22点

3位:スズキ・スペーシア

 MCを行ったばかりのスペーシアはスズキ最新のステレオカメラを使うスズキ・セーフティサポートを採用。非装着車を設定しているところが残念無念だが、

1.衝突被害軽減ブレーキ(歩行者対応)

2.誤発進抑制機能

3.後退時ブレーキサポート

4.後方誤発進抑制機能

5.車線逸脱警報(アシストなし)

6.ふらつき警報

7.標識認識機能

8.先行車発進お知らせ機能

9.ハイビームアシスト

 を用意。

 そのほかにも全方位カメラ、安全運転をサポートするヘッドアップディスプレイ、エマージェンシーストップシグナルなども用意。9種類以上の先進安全支援機能を備えているものの、車線逸脱抑制機能にアシスト機能がないのと、ACC未採用ということで、同ジャンルでもN-BOXにリードされる結果となった。

スズキ・スペ—シアの採点

価格:4点
装備の充実度:5点
安全装備の機能の高さ:4点
クルマそのものの性能(走りやすさ、上質感、楽しさ):3点
クルマの使い勝手:5点
合計:21点

4位:ダイハツ・ムーブキャンバス

 あるようでなかったユーティリティ系軽自動車。パッケージ的にはタントとムーブの中間、ミクスチャー。ツートーンのストライプカラー限定だが、VWバスのようなクラシカルでもあるキャラクターを持ちつつ、両側スライドドアによる乗降性の良さ、後席の広さなど、見て、使って魅力たっぷりなのがムーブキャンバス。軽自動車界で先進安全支援機能を初めて取り入れたダイハツは、スマアシと呼ばれるスマートアシストを今ではIIIまで進化させている。

 その内容は

1.衝突回避支援ブレーキ(歩行者対応)

2.誤発進抑制制御機能

3.後方誤発進抑制制御機能

4.先行車発進お知らせ機能

5.車線逸脱警報機能(アシストなし)

6.オートハイビーム

7.軽自動車初のAFS(進行方向を照らすLEDヘッドランプ)

 というものだ。

ダイハツ・ムーヴ キャンバスの採点

価格:4点
装備の充実度:4点
安全装備の機能の高さ:4点
クルマそのものの性能(走りやすさ、上質感、楽しさ):3点
クルマの使い勝手:5点
合計:20点

5位:ダイハツ・ミラコット

 ダイハツの最新軽自動車のミラコットは最廉価グレードのLを除きスマアシIIIが装備されるとともに、全グレードに軽自動車としては贅沢なサイド&カーテンエアバッグ(軽自動車初!)や車両安定装置のVSC&TRCを標準装備しているのが特徴。

ダイハツ・ミラ トコットの採点

価格:5点
装備の充実度:4点
安全装備の機能の高さ:5点
クルマそのものの性能(走りやすさ、上質感、楽しさ):3点
クルマの使い勝手:3点
合計20点


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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