まさにワークスが成せるワザ! ニスモが示す現代流GT-Rカスタマイズとは

オトナがさらりと乗りこなせる上質なカスタマイズが施される

 今年も盛況のうちに閉幕した世界最大級のGT-Rの祭典「R’s Meeting2018」。みどころがたくさんあって全部は紹介できないが、とくに来場者の注目が集まっていたのは、日産ワークスであるNISMO大森ファクトリーのブースに展示されたR32、R33、R34、R35の4台のGT-Rだ。

GT-R

 GT-Rマガジンでの連載でも取り上げ、NISMO大森ファクトリーが1年がかりで完成させた「スカイラインGT-R(BNR34)Clubman Race Spec」を皮切りに、R32、R33、R35とデモカーを開発。今回、R32とR33にもClubman Race Spec仕様と名付けられ、街乗りや高速道路での快適性と質感を高めつつ、GT-Rらしいパフォーマンスも与えられている。R34は全開でサーキット走行を堪能し、トラブルなく自宅とサーキットの往復の移動をこなせることをコンセプトに開発された。R35はエンジンチューニングも含め、最新のカスタマイズが施されている。GT-R

 R35純正色であるダークメタルグレーに彩られたこの4台が揃って間近で見られるのは、このR‘s Meetingか、NISMOフェスティバル、大森ファクトリーキャンペーンぐらいしかないので、じつは貴重なチャンスだった。

 細かく見ると、R32とR33は、NISMOのS2のエンジンを搭載しているので、ストリートがメインでサーキットでも楽しめる仕様。R34に関しては、R2エンジンとなっているので、どちらかといえばサーキットがメインで、街乗り走行も難なくこなせるパッケージだ。GT-R

 R35は発売したばかりのサーキットでタイムアップするためのチューニングエンジン=S1エンジンを積んでいるのが一番の目玉。エアロパーツもNISMOならではの空力的効果の裏付けがあるデザインで、細部までじっくり眺めていく人が多く見られた。GT-R

 気付いた人は少なかったかもしれないが、じつはR34にはR35GT-RのspecV用の純正カーボンセラミックブレーキキットが試作として組み込まれていた! (R34のホイールは、LM GT4の18インチ。35純正は20インチ)GT-R

 また、R35のサスペンションは、純正形状で国内のサーキット向けにスタビなどとセットで開発中の試作品を装着。ホイールはBBSとコラボレーションして発売間近の新作で、オフセットとリムサイズはGT-R NISMOと同じサイズで発売することが決定している。GT-R

 担当者曰く、「デモカーに完成形はなく、つねにゆっくり進化し続けている」とのこと。その最新の姿が見られたことで、さらに興味を抱いた人も多かったのではないだろうか。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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