「販売のトヨタ」「技術の日産」なぜそう呼ばれ、その評価は今も不変か?

「販売のトヨタ」「技術の日産」なぜそう呼ばれ、その評価は今も不変か?

トヨタと日産が二大メーカーという定説は21世紀では通用しない

 かつて自動車業界の状況を表現する定番センテンスとして『販売のトヨタ、技術の日産』と言われることが多かった。各地域において地場の有力者がトヨタ系ディーラーを展開するなどトヨタの販売力は、その規模だけでなく他社を圧倒しているのは今も変わらない。

 登録車だけでいえば国内シェアは45%前後とほぼ半数となっている。なお、日野とダイハツを含めたトヨタグループの国内販売台数は2018年上期で42%を超えている。一方で、日産の技術については日本初、世界初を連発していた時代(1970年代~90年代)のようなパンチを感じないのも事実だろう。

トヨタ日産

 量産技術として日本初のターボエンジン(1979年、セドリック/グロリア)、日本初のドアミラー(1983年、パルサーエクサ)などが記憶に残るというオールドファンも少なくないはずだ。もっとも「技術の日産」というのは宣伝コピーに由来するもの。1980年代に『先進技術の日産グループ』といったキャッチコピーのテレビCMを打っていたことで印象付けられたという人もいるだろう。

トヨタ日産

 また、1980年代の終わりから1990年代にかけてはZ32フェアレディZ、R32スカイライン(GT-R)、N14パルサーGTI-R、やP10プリメーラといった名車を生み出したことでも、「技術の日産」といった呼び名は定着していった。トヨタ日産

 その時代のブランディングを利用して、いまも「先進技術の日産」をアピールしている。たしかに自動運転技術「プロパイロット」や、リーフやe-POWERによる電動化技術は他社をリードしているイメージがある。

 一時は、トヨタがプリウスを出したことで起こったハイブリッドムーブメントに乗り遅れた感もあったが、ノートe-POWERの売れ行きを見る限りは、ライバルをキャッチアップした印象だ。その成果もあって、2017年の国内登録車販売シェアではトヨタに次ぐ2位となった。トヨタ日産

 もっとも、軽自動車を含めた国内シェアで見る限り、日産はホンダとスズキに抜かれた4位であり、登録車でシェア2位といっても、トヨタの半分以下といった状況。トヨタと日産が2大メーカーだった時代は過去の話である。もともと、『販売のトヨタ、技術の日産』といった表現がナンバー1メーカーとナンバー2メーカーにおけるキャラクターの違いを表現するという意味合いがあったことを考えると、いまや死語といってもいいだろう。

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