環境負荷が減る? 経済的にお得? アイドリングストップの効果と真実

環境負荷が減る? 経済的にお得? アイドリングストップの効果と真実

基本的に燃費は向上するもののバッテリーの問題は無視できない

 信号待ちなどの停止中エンジンが止まるアイドリングストップは、今ではスポーツモデルにも付くほど当たり前の装備となった。アイドリングストップによる燃費の向上はカタログに載るJC08モード燃費では1.2リッターエンジンを搭載する日産マーチの場合、アイドリングストップなし21.4km/Lに対し、アイドリングストップ付き23.0km/Lと約8%だ。

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 ただカタログ燃費はあくまで決められた走行モードであり、「実際の使用でアイドリングストップがどのくらい燃費に効くのか」のほうが気になるところだろう。

 以前筆者は比較的流れのいい東京都内の市街地(走行時間の三分の一が停止しているイメージ)をアイドリングストップあり・なしで25kmずつ走り、それぞれの燃費を比べたことがある。その結果は以下のとおりだ。

※クルマは現行デミオディーゼルのMT(JC08モード燃費は30.0km/L)。テストしたのは4月で過ごしやすい気候だった。アイドリングストップ画像はこちら

○アイドリングストップなし 20.8km/L
○アイドリングストップあり 23.2km/L

 と、流れのいい市街地でのアイドリングストップの効果は約10%で、それなりに燃費向上に貢献していた。ただ、テストはアイドリング中の燃料消費が少ないディーゼルエンジンのデミオで行ったため、燃費の向上代は同じデミオでもガソリン車なら変わってくるだろう。アイドリングストップ画像はこちら

 さらに言えば、排気量やクルマそのものによる違い、交通の流れや気候によるエアコン使用状況(曇りを取るデフロスター、クルマのキャビンの広さも含む)などにより大きく変わるので、ケースバイケースというのが実情だろう。

 もうひとつ注意したいのが12Vバッテリーだ。というもアイドリングストップ車はアイドリングストップに対応したバッテリーが必要となり、アイドリングストップを使うと当然ながら劣化も早い。さらにアイドリングストップ対応のバッテリーは全体的に高価で、輸入車などでは驚くほど値が張ることも珍しくない。アイドリングストップ画像はこちら

 といったことを総合すると、アイドリングストップでガソリン代が安くなっても、長い目で見るとバッテリー交換がアイドリングストップなしより多く必要になり、収支決算するとお財布に優しくないということも多々あり得る(ガソリンが節約できても、バッテリーを多く消費するなら、それはそれで環境負荷でもある)。アイドリングストップ画像はこちら

 そのためアイドリングストップ車に乗っているなら、一度自分がよく走る道でアイドリングストップのあり・なしの燃費を測り、バッテリー交換代も含めてどちらが安く付くかを試算し、結果によってはアイドリングストップをオフにして使うというのもひとつの手だろう。

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