マークIIのトラックにスカイラインのバン!  何でもアリの衝撃派生車種5選

車種のイメージとはまったく異なる不思議な派生車

 あるクルマのプラットフォームを利用して、違うボディタイプに変形させたクルマのことを派生車と呼ぶ。これまで高級車から大衆車までいろいろな派生車が登場してきたが、なかでもちょっと珍しい派生車を振り返ってみよう。

1)日産スカイラインバン

 かつてはセダンをベースに、商業用にバンのボディバリエーションを持つクルマは珍しくなかった。スポーツセダンの代表格、スカイラインも例外ではなく、ハコスカのひとつ前の型、2代目スカイラインにステーションワゴンが登場。ハコスカにはエステートとバンがあり、ケンメリにもワゴンとバン、ジャパンにもバン、R30はライトバン、そしてR31までワゴンがあった。どれも今ではレアな存在だが、R30の5ドアハッチバックはかなり希少。

派生モデル

2)日産ローレルクーペ(2ドアハードトップ)

 2003年に絶版になった日産ローレル……。旧プリンス自動車の流れを汲み、商業車バージョンを作らないハイオーナーカーという触れ込みだった。その日産ローレルの2代目として、例の「ブタケツ」が登場。本命はもちろん4ドアセダンだが、Cピラーがやたらと太い、マッチョなアメリカンマッスルテイストは、高級乗用車、ハイオーナーカーのイメージとは正反対!?派生モデル

「♪ゆっくり走ろう おお~ローレル~♪」なんてCMソングが流れていたが、そうした日産の思惑とは裏腹に、暴走族御用達のクルマになってしまった(モータースポーツのイメージはないので、走り屋には不人気)。ただし、いまでも旧車ファンには愛されている。個性があるというのはやはり強味だ。

3)トヨタ・マークIIピックアップ

 トヨタ・マークIIは現行のトヨタ・マークXにつながるトヨタの看板車種だった1台。もともとはトヨタ・コロナからの派生車種で、バブル期にはハイソカーの代表格として、トヨタ・チェイサー、トヨタ・クレスタと合わせ、「マークII三兄弟」として人気を誇った。そんなトヨタ・マークIIに、いまから50年前、ピックアップトラックが存在していた。二人乗りバージョンと2列シートのダブルピックがあって、どちらもコラムシフト(3速)だった。派生モデル

4)トヨタ・bBオープンデッキ

 1999年、まさに世紀末の東京モーターショーに参考出品され、2001年に市販化されたのが、トヨタ・bBオープンデッキ。思い切って、リヤをピックアップ風の荷台にしてしまい、リヤドアを開けることで荷台と室内が繋がるというアイディアを採用し、“ナウなヤングにバカウケ”を狙った1台。ボディカラーも派手目で、海でも山でも街中でも目立つ一台だったが……。派生モデル

5)スズキ・X-90

 初代スズキ・エスクードからの派生モデルで、2シーターのオフロードクーペ!? Tバールーフでどこかオモチャっぽいスタイリングだが、ラダーフレームなので骨格は頑丈。ライトクロカン4WDというジャンルになるが、1300台ちょっとしか売れなかったのでかなりレアなクルマだ。派生モデル

・その他

 ホンダのCR-Xも、もともとはバラードからの派生モデルだったし、ルーフが低い=カッコいいと思われていた時代には、4ドアセダンなのに、やたらと背が低く、室内が狭いトヨタ・カリーナEDやトヨタ・コロナEXiV(JTCC=全日本ツーリングカー選手権にも参戦)なども、派生車として誕生。トヨタ・クレスタベースのトヨタ・ヴェロッサや、トヨタ・アルテッツァのトヨタ・アルテッツァジータ、トヨタ・ヴィッツベースのトヨタWiLL Viといったクルマも覚えている人が多いのでは?派生モデル


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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