じつは義務のものも! クルマの液類が鮮やかに色づけられているワケ

冷却水は毒性があるため着色が義務

 オイルだけでなく、クルマにはさまざまな液体が使われている。そのなかでも我々の目に触れるのが、冷却水とウォッシャー液だろう。どちらも色が付いていて、これがいかにもわざわざ着けましたといった色合いなのだが、理由はあるのだろうか?

 まずは冷却水だが、これは不凍液でもあり、じつは色をつけることが義務付けられる。成分のエチレングリコールに毒性があるため、誤飲や誤使用などを防止することが目的で、国産の場合はトヨタ、ダイハツが赤で、それ以外は緑となる。

 この違いについての理由は関係者に聞いても、昔からそうだったからよくわからないとのこと。ちなみにエチレングリコールはもともと無色で、海外では主流のプロピレングリコールも黄色がかった透明となる。実際、輸入車の冷却水はこの色をしている。

 そしてもうひとつの着色モノ、ウォッシャー液はブルーの色が付けられているのだが、こちらは他のものと間違えないようにというのが主な理由。透明だと水と間違えることも、確かにあるだろう。

 冷却水、ウォッシャー液のどちらにも共通するのが、色が着いていると、量が確認しやすいというのがある。メーカーが想定した理由ではないかもしれないが、実際に自分で確認してみると納得だし、輸入車が採用している透明なものは確かに確認しにくい。

 また冷却水の場合、汚れると緑や赤と混ざってかなり濁った色になるので、劣化がわかりやすいというのもあるだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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