早く走り出したいのに前が見えない! フロントガラスの凍結を防ぐ方法とは

専用シートか古くなった毛布やシーツで代用できる

 近畿地方でも木枯らし一号が吹き、北海道や東北などでは雪の季節になった。本格的な冬になると厄介なのが、朝のフロントガラスの凍結だ。

 冷え込みの厳しい朝は放射冷却で、空気中の水分が冷えたガラスやボディに触れて霜になり、氷の結晶になってしまう。これを事前に防ぐ方法は、大きく分けて二つしかない。

プランA:屋根のある駐車場に入れること

 屋根付き駐車場ならクルマに霜が降りてこないので、かなりの確率で凍結が防げる。しかし、フロントガラスの凍結防止のために屋根つきガレージやカーポートを用意するのは現実出来ではないので、プランBへ……。

プランB:凍結防止シートを使う

 前記のようにフロントガラスに霜が降りなければガラスの凍結は防げるため、夜間にフロントガラスを覆うようにシートをかけておけば凍結は防げる。専用の「フロントガラス凍結シート」も500円~2000円ぐらいで市販され、100円ショップにも簡易なフロントガラス用のシートが売られている。

 クルマ用でなくても、古くなった毛布やシーツ、大きなバスタオルやヨガマットなどでも代用できるが、風対策や傷つき防止、収納性などを考えると専用品が便利。

 それでも帰宅時にカバーをかけ、朝出かけるときにカバーを外すのは手間なので、ズボラな人には向いていないかもしれない。

もうひとつのオプションとして、撥水コーティングを施しておくことも挙げられる。撥水コーティングをしておけば、水分がフロントガラスに付着しづらくなるため、パーフェクトではないが、ある程度は凍結を防ぐことができ、霜が降りてもスクレーパーなどでとりやすくはなる。

 なお、ガラスが凍結してしまった際の対策として、解氷スプレーを利用するのが一番手っ取り早い。JAFのテストでも、解氷剤なら約1分で解凍可能。デフロスターの使用だけで10分もかかると報告されている(デフロスターは、まずエンジンの水温が温まらないと効果的ではない)。もっとイージーな方法として、ウォッシャー液を「解氷(撥水)ウインドウォッシャー液」に入れ替えるという手もある。

 いずれにしても、いままで入っていた通常のウォッシャー液を、ウォッシャースイッチを入れ続けて出しきって、それから新しい「解氷(撥水)ウインドウォッシャー液」を入れればOK。

 あとはガラスが凍結した朝、ウォッシャースイッチを入れるだけ。楽チンといえば一番楽チンだが、ワイパーのゴムなどが痛むのは早くなりそうだ……。その他にも、お風呂の残り湯をかけるという方法もあるが、再凍結する可能性も高く、お湯と外気温、ガラス表面の温度差が大きいと、ガラスにヒビが入る可能性もあるため、おすすめできない(けっこう手間もかかる)。

 解氷スプレーはアルコールを水で薄めるだけで自作もできるので、「フロントガラス凍結シート」を利用しつつ、バックアップで解氷スプレーを用意しておけば万全だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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