国産コンパクトカー4台が宣戦布告! 世界のベンチマークVWゴルフを超えたか徹底分析 (2/2ページ)

ゴルフGTIに近いスポーティなモデルも登場!

3)ホンダ・シビックハッチバック

 新型シビックのハッチバックモデルはなんと英国製。1.5リッターエンジンは182馬力を発生し(ハイオク仕様!)、CVTのほか、エンジンが専用チューンされる6速MTも選べる。そんなシビックハッチバックは、標準車でありながらゴルフで言えばGTIに近いスポーツ度を備えた硬派な走行性能、キャラクターの持ち主と言って良く、速さではゴルフの1.4リッターターボのハイラインなど敵ではない。価格対パフォーマンスは抜群である。

 ただし、軽めの操舵力のステアリングフィール、静粛性に関してはゴルフにかなわない印象だ。ゴルフGTIと比較した場合でも、より大人っぽい洗練性ではゴルフGTIに軍配が上がる。

4)マツダ・アクセラ(マツダ3)

 新型アクセラにはまだ試乗していないが、最近のマツダ車のデザイン、質感、走りの飛躍的な良さ、進化の度合いから、国産ゴルフキラーの筆頭になることは間違いなく、とくにボディー剛性、操縦性、フットワークはかなりのレベルにあると予想する。

 ただ、それでも、ガソリンエンジンは標準型ゴルフの1.4リッターターボエンジンがもたらす全域のトルクの豊かさ、スムースさには追いついていないかも。マツダのエンジンはクリーンディーゼルのできが圧倒的だからだ。

 そんなわけで、現時点でVWゴルフを全方位で超える同クラスの国産コンパクトカーはない……というのが、今ごろ言ってもなんですが、ゴルフ7ハイラインを所有しているボクの個人的な感想だ。

 ちょっと前に2社の国産コンパクトカー開発責任者が、開発チームが研究のためにゴルフやポロを買ってバラしても、決して同じようなクルマはできない。何しろ工場の設備、設備投資のレベル、コストのかけ方が違う……ともらしていたが、誰もがゴルフを超えるクルマの登場を待ち望んでいることも事実。そんな日が一日も早くくることを願ってやまない(と言い続けて数十年)。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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