国内初の燃料電池バス「トヨタSORA」が安全性などを高める改良を実施

通信機能の強化により安全性も大幅に向上

 トヨタ自動車は、水素を燃料に走行できる燃料電池バス「SORA」を改良した。ITS機能の活用により、安全性や輸送力などを向上させている。

 今回の改良では、稼働率が高く安全性が求められるため、ITS Connect路車間通信システムを搭載。道路側の装置と車両の通信により、対向車や歩行者情報、信号情報などを活用してドライバーに注意喚起を促すというものだ。

 さらに、ドライバーに急病が発生した際など、乗客が非常停止させることができるシステム「ドライバー異常時対応システム」も搭載している。これはドライバーが運転困難な状態に陥った際、ドライバー本人や乗客が非常ブレーキスイッチを押すことで減速し、停車するというもの。急ブレーキをかけるのではなく、立ち乗りや着座中の乗客の安全性に配慮した制御となっている。車内の乗客には赤色フラッシャーを点滅させ、音声アナウンスで非常時であることを伝達。車外にはホーンとテールランプ、ハザードランプの点滅で以上を知らせる。

 また、ITS Connect 車群情報提供サービスにより、走行中の車両、順序、車群長の情報から信号やバス停での車群の分断を防ぐことが可能に。これにより、輸送力の向上と速達・定時性の両立を支援する。そのほかにも先行車が通信利用型レーダークルーズコントロール搭載ならば、車々間通信によって先行車の情報を受けてスムースな追従を可能としたほか、バリアフリー機能として路面に描かれた誘導線を検知し自動操舵と自動減速で、バス停の所定位置に隙間を開けず停車させることも可能にする機能も用意している。


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