【試乗】レーシングDNAを受け継いだゴルフ7GTIの集大成! 最強のTCRをワインディングで試す (1/2ページ)

ベースモデルから60馬力もアップしたエンジン

 日本に上陸したゴルフとしては、史上最強のGTIがTCRである。TCRとはWTCR=ワールド・ツーリングカー・カップを意味する。世界のレース界では「GTカー」によるGT3及び、GT4カテゴリーが人気上昇中。

 WTCR=TCRは「ツーリングカー」をベースとしたレースで、世界各国でシリーズ戦が行われ盛り上がりを見せるカテゴリー。ゴルフ「GTI TCR」は、そのレース仕様TCRをモチーフにしたロードゴーイングモデルとして、限定600台で販売される。限定の文字に心躍るが、とくにGTIファンにとればパワーユニットと駆動系の違いから、走行特性をより大きく変化させることも含めて憧れの1台と言えそうだ。

 エンジンは型式Dで始まるDNU型で、レース用のベースにもなる4気筒2Lガソリンターボから、290馬力/5400〜6500rpm、38.7kgm/1950〜5300rpmのパワーとトルクを発生し、7速DSGを介して前輪で駆動する。

 標準の「GTI」のエンジンはCHH型で、230馬力/35.7kgmのスペックだから「TCR」はパワーで60馬力、トルクで3.0kgmそれぞれ上まわる。「GTIパフォーマンス」のエンジンはDJH型を搭載。これは245馬力/37.7kgmなので、それぞれ45馬力/1.0kgmとTCRが上まわる。

 なのだが数年前、姉妹誌CARトップで土屋圭市兄と筑波で乗り比べした「GTIクラブスポーツ」と、ふたりが口を揃えて“こっちがいい”と言わせた「ゴルフR」のパワーユニットが、GTI TCRを上まわる事実は何か!? 単純に考えて4モーション=4WDゆえに、車重で約90kg増加分をエンジンパフォーマンスで取り返す策である。ゴルフRのエンジン型式はDJX(DSG用でMTはCJX)。パフォーマンスはゴルフ最強の310馬力/5500〜6500rpm、40.8kgm/2000〜5400rpm(7速DSG用)を誇る。


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