新型コロナウイルス関連の報道で聞く自動車の「サプライチェーン」とは (2/2ページ)

どのようなきっかけで問題が発生するかわからない

 今回の新型コロナ騒動で、一番断絶が激しかったのが、部品メーカーと自動車メーカーの間。中国製部品が入らなくなったばかりに、日産の九州工場が操業を停止してしまったのは記憶に新しいところ。中国国内でも同様のことが起こっていて、こちらは現地に進出しているほぼすべてのメーカーがライン停止などの影響を被っている。

 今回のレベルでは、日本国内での部品供給もあるし在庫もあったので、末端には大きな影響はなかった。だが国内でもっとコロナウイルスの感染が蔓延していてディーラーが休業したり、物流が止まったりするともっと大きな影響が出ていたはず。チェーンという名前が示すように、一カ所に不具合が起こると、すべての段階に影響が出て大変なことになる。

 自動車では今や、系列などを飛び越えて世界規模でサプライチェーンが複雑に構築されている。そのため新型コロナ以外でも、自動車メーカーや部品メーカーの倒産や消費の冷え込みなど、いろいろな要因で大きな問題となる可能性は十分にあるとされている。

 もちろん自動車だけでなく、さまざまなものがグローバルにつながっていて、どこでどう影響が出てくるのかわからないというのが実際のところ。トイレットペーパーのデマ騒動を見てもそのことよくわかるはずだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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