制限速度を守るのは当たり前なのに「スピード落とせ」の看板はなぜ存在? どのぐらい落とすのが正解なのか (2/2ページ)

事故が多い場所などに設置されている法定外表示

「『スピード落せ』の看板ですね。あれはスピードが出やすいところや、速度の出し過ぎによる事故が多い箇所などに設置されている法定外表示です。つまり注意喚起が目的で、『40km/h規制のところを20km/hで走りなさい』とかそういう意味ではなく、スピードを控えめにするようお願いするようなニュアンスです。
本当に速度規制が必要なら、その区間の制限速度そのものを引き下げますし、徐行が必要なら明確に『徐行』の道路標識を表示するので、『スピード落せ』の看板があったからといって、徐行までする必要はありません。
したがって、法定速度内であれば『スピード落せ』の看板の箇所で減速しなかったからといって取り締まるようなこともありません。
ただ、見通しが悪かったり、知らず知らずに速度が出やすい場所だったりすることが多いので、一応スピードメーターを確認していただき、対向車や歩行者などに気をつけて通過してもらえればと思います」

 とのことだった。ちなみに「スピード落せ」の『落せ』だが、学校で習う送り仮名は『落とせ』だったはず! しかし、辞書を引いてみると『おと・す【落(と)す】』とあり、カッコ内の送り仮名は省くことができるとされている。つまり一応間違いではなく、例外的にOKな範囲らしい。「危い!」「(登坂車線)終り」なども同様で、漢字を記号的に用いる場合の例外に当たるらしい。

 というわけで「スピード落せ」の看板を見かけたら、必ずしも減速する必要はないが、スピードメーターを確認したうえで、一層気を引き締めて通過することを心がけよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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