「全部載せ」と「使い勝手大賞」感半端ない! 歴代を振り返ると「エクストレイル」が改めて買いだった (1/2ページ)

ライバルには見られない便利な装備を多数採用

 今、世界的に大ブームを巻き起こしているSUV、クロスオーバーSUV。国産車でもトヨタRAV4、日産エクストレイル、ホンダCR-V、スバル・フォレスターといったMクラスの人気が定着している。

 なかでも、日産MクラスSUVの代表格となるエクストレイルは、初代からユニークな実用装備の充実度で知られている。その多くは今でもライバルにない、使う人にとってはめちゃくちゃ便利な装備なのである。ここでは、初代から現行3代目に至る、特徴的装備、機能を紹介したい。

 ミレニアムの2000年11月にデビューした初代エクストレイルは、サーフィン、スキーなどのSURF &SNOWスポーツ、アウトドアを楽しむ若いユーザーがターゲットとしたカジュアルなSUVだった。

 実際の想定ユーザーの声を参考にして開発された装備は数多く、たとえば、濡れ物、汚れ物を躊躇なく放り込んでおける脱着可能な丸洗いできるウォッシャブルラゲッジ&ラゲッジボード、濡れたままでもシートに座れる防水インテリアを始め、運転席でウエットスーツやスキーウエアに着替えられる(当時は日帰りスキー派も多かった)ステアリングがポンと跳ね上がるポップアップステアリング、ウインタースポーツ派にうれしい前後席シートヒーター、後席で仮眠しやすい後席リラックスモード付ヘッドレスト、アウトドア派にぴったりな2リットルのペットボトルを2本収納できるポケットなどを用意していた。

 また、草木を分けて走行するようなシチュエーションを想定し、世界初の塗装表面のスリキズ痕が復元するクリヤー塗装「スクラッチガードコート」の採用も大きなニュースだった。

 しかし、エクストレイル最大のユニーク装備と言えたのが、オプションのハイパールーフレールだ。なんと、極太ルーフレール前端にドライビングランプを内蔵。ハイビーム点灯時に前方を照射し(ヘッドライトのハイビームより遠くを照射)、夜の悪路もより安心して走れるというわけだ。夜のテント設営時にも大活躍してくれた記憶がある。

 ちなみに、2003年には、実験的とはいえ、エクストレイルFCV(燃料電池自動車)を、一般向けではないものの、発売している。2007年に登場した2代目エクストレイルは「アウトドアスポーツを最大限満喫するためのタフ・ギア」をコンセプトに開発された、キープコンセプトモデル。初代で好評だったウォッシャブルラゲッジボードや防水加工インテリア、スクラッチカーゴコートの進化版となるスクラッチシールド塗装を採用するなど、アウトドアスポーツ、アウトドアライフを趣味とする若い男性をメインターゲットにしたモデルとして人気を得ていた。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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