道路といえば「アスファルト」! だけどそもそも「どんなもの」? (1/2ページ)

一見すると同じでも着実に進化している!

 ご存じのように、いまや日本のほとんどの道路は舗装されていて、それはアスファルトを使用している。アスファルトは天然にも存在するものだが、現在一般的なのは石油から作られたもので、簡単にいってしまえば原油からガソリンや軽油、重油などのさまざまなものを採ったあとのいわば「出がらし」となる。

 なかでも天然アスファルトの歴史は、古くはエジプトのミイラの防腐剤に使われたり、接着剤としても利用され、日本でも建物の防水などに使用されたという記録が残っている。ちなみに固めたものは制振材や防音材としての機能もあって、アスファルトシートとしてクルマのフロアなどに使用されていたこともある。

  

 道路に使われたきっかけは、1800年代の半ば、スイスにある天然のアスファルトが採れる鉱山の近くの道路がこぼれた鉱石が踏みしめられて、とても通りやすくなっていることに気づいたのがきっかけ。これを利用して舗装する技術が考案されたのが、現在のような道路の始まりとされている。

 日本では明治11年に東京神田の昌平橋に施された舗装が初めてとされ、国内でもわずかな原油の産油地である秋田産の天然アスファルトを使用。その後、明治や大正時代には砂や石の粉を混ぜたシートアスファルトというものが使われるようになり、昭和になると耐久性が求められるようになって、表面処理がおこなわれるようになるなど、時代とともに進化してきた。

 歴史を振り返ってみても、アスファルトが舗装に適しているのは確かで、アメリカの高速道路など一部の道路でコンクリートが使用されているものの、実際に走ってみると雨の日はグリップしない感じがしたりして、路面としてはあまり適していないように思える。その点、アスファルト路面はしっかりとグリップして安心感がある。また施工面では、高温にすると柔らかくなるので作業性に優れ、固まってからも程よい柔軟性があることなどがあげられる。さらにさまざまな成分を配合することで、耐久性や耐寒性などを高めて、製品として使いやすくしている。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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