クルマは不可能と思われていた領域を達成! 「限界値」を突破したイマドキの「超高効率エンジン」と燃費の進化 (1/2ページ)

この記事をまとめると

◼︎EV化の流れが来ているが、まだまだガソリンエンジンも健闘している

◼︎WLTCモードでの表示へとなったことで、数値も変化している

◼︎ル・マンなどのレース現場直系の技術がフィードバックされている

より実情に即した燃費をカタログに表記されるようになった

 クルマを購入する際、多くの人が気にする性能のひとつが「燃費」だろう。かつては、性能のためには燃費が悪い(ガス食い)のもいたしかたなし、と割り切る風潮もあったが、最近は高性能ながら燃費性能にも優れるモデルがかなり増えてきた。こうした流れは、自動車工学の進歩のひと言で済ませることもできるが、ここはひとつ原点に帰って、燃費にかかわる要素を見直してみることにしよう。

 まず、気になるのがカタログ表記の燃費である。かつては10モード燃費、そこから10:15モード燃費となり、さらにJC08モード燃費、そして最近はWLTCモード燃費へと、測定基準(項目)が変化してきている。簡単に言ってしまえば、良好な数値を示すための燃費表記(一種の理想燃費)ではなく、より実用燃費に近い走行モードでの計測方法に段階を踏んで変わってきたものである。

 もっとも新しいWLTC(Worldwide harmonized Light duty driving Test Cycle)モード燃費は、全体としてのWLTC燃費のほかに、市街地(WLTC-L),郊外地(WLTC-M)、高速道路(WLTC-H)の項目別燃費もあり、より実情に即した燃費表記となっている。

 WLTC燃費となり、より実走行燃費に近い数値が表記されるようになったわけだが、それでも車両オーナーが実際に走らせた燃費と若干のズレが生じていることはやむを得ないだろう。また、燃費性能を重視した車両選択をするのであれば、電気モーターを補助動力として使うHV方式が有利なこと言うまでもない。

 もっとも、ひと口にHV方式とはいっても、電気モーターによるアシストがどの走行領域で行われるかによって燃費性能は異なってくるし、主動力となる内燃機関の特性、性能によっても燃費性能は変わってくるため注意が必要だ。


新着情報