ハイブリッドやEVが増えて消費量が減ると「価格上昇」の可能性! ガソリン価格が変わる要因とは (2/2ページ)

スタンドの減少がガソリン価格アップに繋がる可能性

 国内では、ガソリンスタンドの件数が最多の時代からすでに半減しており、なお減り続けている。そしてある段階で希少価値となれば、ガソリン価格が値上がりする可能性がある。ガソリンスタンドの減少は、単に電動化によるのではなく、エンジン車の燃費そのものが20%ほど向上したので、その分ガソリンや軽油の消費が減り、経営が成り立たなくなってきたからだ。

 この先、EVを含めプラグインハイブリッド車(PHEV)など、充電した電気で走れるモーター駆動の車種が増えれば、ますますガソリンや軽油は売れなくなり、ガソリンスタンドの減少は加速していくだろう。そうなれば、限られた数件のスタンドでしか給油できなくなり、需要と供給の関係からガソリンや軽油の価格は値上がりするはずだ。

 軽自動車のEVが待たれる理由もそこにある。市場の30~40%におよぶ軽自動車への給油が難しくなったり、燃料代が高止まりしたりする懸念は間近に迫っており、公共交通機関の整備が十分でない地域の移動の鍵を握る軽自動車のEV化は、のんきに待っていられないのである。また、EVを使うようになれば、電気代は燃料代の半分以下となる。その余分を生活費にまわせられるので、より豊かな暮らしができるようになるはずだ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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