ドラマ「ネメシス」に登場した「マニアを驚嘆させた」2台の劇中車の正体とは (2/2ページ)

走り屋からの支持も厚い「名ドリ車」も登場!

 さて、大島優子さん演じる美人女医。じつはものすごいスピード狂で、なんと愛車は太いタイヤがハの字を切っている車高ペタペタのドリフト車! ということでギャップ萌え続出でしたが、この真っ赤なドリ車の正体はトヨタ・マークIIです。2019年に惜しまれつつ生産終了してしまったミドルセダン、マークXの前身として1968年から2004年まで製造されていました。

 1980年代後半のバブル絶頂期には、チェイサー、クレスタとともに「マークII3兄弟」と呼ばれて一大ブームを巻き起こし、手頃なボディサイズでFRのMTがあるということで、じつは走り屋からも支持が厚いモデルでもあったのです。

 ドラマに登場するのは、そのなかでも1992年に登場したJZX90型に新たに設定された「ツアラーV」。2.5リッター直列6気筒のツインターボエンジンは280馬力を発揮し、5速MTにはトルセンLSDが標準装備されていたということで、確かにドリ車ベースに打ってつけ。レッドペイントされた外観で、ノーマルの様相をとどめているのはサイドミラーくらいで、フルエアロにリベット留めのオーバーフェンダー、大径タイヤにマフラーというビカビカの仕上がり。室内にはロールケージが仕込んでありました。

 ハンドルを握ると人が変わり、不敵な笑みを浮かべながら爆走する大島優子さんの姿に、ネット上では感嘆の声や応援メッセージが飛び交っていましたね。このドリ車で向かった先の群馬県太田市にある結婚式場、「ロイヤルチェスター太田」も話題となり、今後はドラマの聖地となるかもしれません。

 おおいにドラマを盛り上げた名脇役のクルマたち。その勇姿は地上波では放送が終了しましたが、Huluなどネット配信では引き続き見られますので、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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